私と『狩リ・ノ・季節』――『エイリアンvsプレデター』論









 昨今、狩りといえば携帯ゲーム機で怪物どもをハンティングすることを言うのだと思いますが、もちろん当サイトで取り上げるのはそんなものではありません(そもそもプレイしたことがないので書きようがないのですが)。
 
 今回取り上げるのは『エイリアンvsプレデター』。後に同名の映画が公開されましたが、本作はまったくのオリジナル作品です。1994年、カプコンから発売されたベルトスクロールタイプのアクションゲームです。
 
 思えば『ダブルドラゴン』を宮古市のレストハウスでプレイして以来(参照)、私はこの手のゲームが大好きなので、当然ながらこれもプレイしました。そして当時はさほど長く遊ぶこともできないまま去っていったのですが……ここ最近、ゲームセンターで再会しました。しかも同じ盛岡市内の異なる2店舗で見かけたんです。
 
 格闘ゲームや峠・高速道路などを走るレースゲームなどと違い、本作(や同社の『パニッシャー』など)は100円で30分も40分も遊べるので、私のような貧乏根性ゲーマーには大変ありがたいんですよね。元々この手のゲームが大好きなこともありますし、100円玉を握り締めてゲーセンに行く……なんていう、学生のようなことをちょくちょくしていました。
 
 で、このたび1コインにて全面クリアをしました。もうメチャクチャうれしくて、思わず記念写真を撮ってしまいました(↑のアレ)。そんな勢いもあり、今回この記事を書こうと思ったしだいです。
 
 
 くらえっ!この@$%#野郎!  
 
 アーケード版のデモ画面では確か2040年代だったと思うのですが、どういうわけか地球でエイリアンが大発生。アメリカはまさに地獄絵図と化していました。そんな中でも奮闘する宇宙海兵隊のダッチ・シェーファー少佐とリン・クロサワ中尉のもとに現れたのは、『プレデター』と呼ばれる宇宙狩人でした。  

 映画では人間と死闘を繰り広げたプレデターですが、そのプラズマキャノンの光はエイリアンの群れに向けて放たれました。
 
 「生キ延ビタケレバ・共ニ・来イ」
 
 かくして人間とプレデターは共同戦線を張り、エイリアンに立ち向かうことになったのでした。
 
 
 プレイアブルキャラクターは4人です。プレデター側の代表は『ウォリアー』と『ハンター』で、人間側の代表は先ほどのストーリィにも出てきた『ダッチ・シェーファー少佐』と『リン・クロサワ中尉』。なおリン中尉は女性です。
 
 当然ながらキャラクタによってパワータイプだったりスピードタイプだったりするわけですが、飛びぬけて使い勝手がいいのがウォリアーです。パワーもスピードも平均的ですが、武器のリーチがあり、緊急回避用の大技もきわめて使い勝手がいいからです。私もこのキャラクタで初クリアしました。
 
 一方でもっとも使いこなすことが難しいのがシェーファー少佐。パワーは最高ですがスピードが最低で、敵の攻撃力が高い本作では結構追い込まれることが多いです。ほかの3人でラーメンを食べながらでもノーミスクリアできるとか、そういう人じゃないと無理かも。ただしプレイヤーとしては扱いづらいですが、なんといっても顔がね。昔プレデターと渡り合って打ち勝った人とそっくりですから。94年当時はがんばってシェーファー少佐でがんばっていました。
 
 
 多彩で痛快なアクションの数々  
 
 『ファイナルファイト』以来たくさんのベルトスクロールアクションを出してきたカプコンさまだけに、このころにはシステムもかなり円熟味を増しております。基本的にはアクションボタン連打で連続コンボが決まるのですが、レバー操作やジャンプ移動との組み合わせによって多彩な特殊技が出ます。このうちウォリアーの特殊技である『ダブルキック』(↓↑アクションボタン)は与えられるダメージも十分だし、隙もかなり少ないので、連続技を途中でキャンセルしてこれを繰り出す、というのが全編を通じて有効な作戦となります。
 
 もちろん、何でもかんでもコレだけでクリアできるほど甘くはありません。いくら隙が少ないとはいえゼロではないので、多少は間合いを考えないと飛び込んだ先で手痛い逆襲を受けることがあります。
 
 そこで本作の特徴である『射撃ボタン』が出てきます。これを押すと、特定のアイテムを持っていなくても標準装備の銃器(プラズマキャノン、マシンガンなど)を発射することができます。しかもゲージは常時回復するので、何度でも利用することができます。なお回復スピードには個人差があります。
 
 そして道中には、一定時間銃器が使い放題になるアイテムもあります。ボタンを押しっぱなしでバリバリ撃ちまくり、ワラワラと群がるエイリアンどもを一掃できるので、痛快この上ない場面です。
 
 
 一筋縄ではいかない道中


 というわけで本作においてプレイヤーができることはたくさんあります。しかしながら、それらの技を駆使しても、なかなか難しいのが本作です。
 
 なぜかといえば、ひとつには、敵の攻撃力がなかなか高いことがあるかもしれません。なんといっても相手はエイリアンですから、それもそうなんですけど、追い込まれてザクザクやられると、あっという間に体力満タン状態から半分くらいまでダメージを受けてしまいます。回復アイテムもそれなりに出てきますが、まずは相手の攻撃を受けないようにしないと身が持ちません(そういうわけで、シェーファー少佐で始めるとすさまじく難しいということになる)。
 
 挟み撃ちにならないよう敵を片側に寄せる。この手のゲームに共通するセオリーですが、本作ではそれを強く意識し、背後から敵が近づいてきたらまずはその場から逃げて、態勢を立て直すことが第一としなければいけないんです。
 
 
 と、これがザコ軍団の話なんですが、ボス戦も非常に難しいです。
 
 まあ基本的にこの手のゲームのボスというのはインチキ(拳銃、手榴弾、ボウガンなど)を使ってくるものですが、本作では基本的に人間ではないので、何もかもが規格外といった連中がぞろぞろ出てきます。サイズもそうですし攻撃力もそう。ビシビシッと攻撃を当てている最中でも常にドキドキしてしまいます。
 
 私自身が最大の衝撃を受けたのは、ステージ4に出てくる『エイリアン・クイーン』。これ、映画のラスボスなんですね(エイリアン2)。サイズもメチャクチャ大きいし、攻撃力も高いしで、ここでゲームオーバーになることもしょっちゅうでした。
 
 もっとも、これを倒した後も、まだ戦いは続きます。そもそもどうしてこんなに地球上にエイリアンが大発生したのか? いったいどこから来たのか?……そこには思わず身震いしてしまうような、恐ろしい計画が隠されていたのでした……。
 
 
 正攻法と抜け道、一撃離脱と力攻め
 
 
 今回、私が何とかワンコインクリアすることができたのは、詳細な攻略サイトがあったからです。元々「たけしの挑戦状」に関しての情報を調べている時に見つけたのですが、『天地を喰らうII』『パニッシャー』『キャディラックス』などの攻略もありました。おかげさまで、1クレジットで平均40〜50分くらい遊べるようになり、『パニッシャー』については先日(2人同時プレイ、コンティニューを1回利用したものの)同じゲームセンターでクリアすることができました。
 
 先ほど書いたキャンセル技のこともこのサイトで知りました。そうすると一気に進めるようになりました。そして先ほど書いたエイリアン・クイーンに関しても、とんでもない抜け道があることを知り、実践するとほとんどノーダメージで撃退することができました。
 
 強い強いと思っていても、そういう抜け道があったりするようです。昔のゲームって、そういうの、よくありますよね。……本当はこういうの、自分でプレイする中で見つけるのが楽しいんですけど、まあ今回は思いっきり参考にさせていただきました。
 
 
 一方で、紹介してくださった方法ではなく自己流で突破した場面もたくさんありました。まあ、まだそこまで進めないからと思って、見ていなかった場所にいきなり進めたので、そうせざるを得なかったわけですが。
 
 初めて出会う敵、初めて出会うボス。「何だこいつは!?」「一体どうしたらいいんだ……」などと驚いたり悩んだり怖がったりしながらビシビシッとボタンを叩き、攻撃を加えていく。この勢いに乗って一気に攻め立てていいのか? それとも様子を見ながらやればいいのか? そんなことをアレコレ考えながら、やっとのことで撃退する。これこそゲームの醍醐味です。
 
 まあ、最終ボスに関しては完全な力押しでしたが。プレイ時間もすでに50分近く経っており、ゲーム内よりもプレイヤー自身の精神力が限界に近かったので、細かい作戦を考える余裕もなく……ひたすら攻撃ボタンを乱打乱撃。何度か倒されたものの、やっとのことで撃滅することができました。残りプレイヤー人数はすでに0人。辛勝でした。
 
 
 エンディングでは、序盤からずっと疑問に思っていたことに対する答えがありました。疑問とは、「なぜ、プレデターが人間を助けたのか」ということ。それは……って、もちろんそのことをここで語ることはしません。ぜひ、ご自身で確かめてみてください。
 
 
 おまけ:ロケーション情報(設定も)
 
 
 2013年の盛岡市のロケーション情報をここに書いても仕方がないと思いますが、店舗によってそれぞれ設定も違っており、ひいてはその設定が全面クリアをすることができた最大理由だと思うので、書きます。
 
 まずは盛岡市前潟にあるイオンモール盛岡内のゲーセン『プラザカプコン』の方は、100円1クレジットです。筐体には「100円2クレジット」と書いていますが、実際にお金を入れると1クレジットしか入りません。人によってはこの時点で店員に「この@$%#野郎!」といって激怒するかもしれませんが、私はそういうこともなく黙々とプレイしました。
 
 一方、盛岡市津志田にある『セイタイトー』の方は、100円2クレジットです。まあ私の住んでいる場所からは結構離れているので、それをやるためにわざわざ出かけると3クレジット分くらいのガソリン代がかかってしまうのですが、この時点でちょっとセイタイトーの方がリードしています。
 
 しかもセイタイトーの方はデフォルトの残プレイヤー数が2人なのですが、プラザカプコンの方はなんと0人です。ゼ、ゼロ!? と初見の時はひどく驚いてしまいました。どんなところでも1人くらいは用意してくれているのに、ここは0人です。最初のエクステンド前にやられたら、その時点で終了です。なんと厳しい仕様なのでしょう。
 
 こうなると、まあ道中のコストはともかくクリアを目指すためにはセイタイトーの方がいいような気がするのですが、やりこんでいくと意外なことがわかりました。どうもセイタイトーの方には、得点によるエクステンドがないみたいなんです。
 
 それに対してプラザカプコン版はというと、一応10万点と40万点でエクステンドします。そして、これは長くプレイしているうちに気づいたのですが、どうも3回目以降もエクステンドがあるみたいなんですよね。途中で残プレイヤー数が3人とかになっていたこともあったし。
 
 しかも「100万点を超えたらそれ以降はエクステンドなし」とかではないようなので、終盤まで得点アイテムが物をいいます。今回最終ボスを倒すことができたのは、これで残数を増やすことができたからです(→2回ミスしても力ずくで突破できた)。
 
 こうして終えてみると、プラザカプコン版の方がよかった、ということになりますね。筐体に貼っている『100円2クレジット』のシールは外した方がいいと思いますが、そもそもあのゲームをプレイするのはきっと盛岡中で私ぐらいだろうから、別にいいか……。
 
 
 謝辞
 
 
 今回、攻略に当たって参考にさせていただいたのが『としゆき大学言語学部』さまです。『ダイナマイト刑事EX』も、これを参考にして1コインクリア達成しましたし、『天地を喰らうII』も何とかクリアしました(サターン版ですけど)。それから『キャディラックス』も、全面クリアはまだですが随分と先に進めるようになりましたしね。
 
 元々この手のゲームは大好きでしたが、そこに理論的な攻略方法をプラスすることにより、いっそう大好きになりました。この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 
 
 としゆき大学言語学部 http://www4.plala.or.jp/to-u/index.html
 
 

 


他のアーケードゲームについて見る 

それよりもっと戻る 

inserted by FC2 system