ある夜のゲームコーナーin温泉
――「サプライズアタック」と「サンダークロス」について


 いったいこのホームページは何なんですか。思い出フォトグラフですか。いやいや違うんです。ただ、ゲームを論じるに当たって付随する記憶をいっしょにまとめてしまえという企画です。そうした方が、ここならではのイロというものも出ますしね。

 皆様も、何もアーケードゲームをやったのはゲーセンばかりではないかと思います。遊園地のゲームコーナーであったりスーパーの軒先であったり、はたまた熱海の温泉のゲームコーナーであったり、という経験もあるのではないでしょうか。もっとも私は東北在住なので熱海も箱根も伊東温泉ハトヤホテルも行ったことはないのですが。伊東に行くならハ・ト・ヤ♪
 で、まあ私が感銘、影響を受けたゲームが溢れていたのは小学生時代のころでありますから、なかなかゲーセンへ行くこともできませんでした。だとしたら当然、こういう、ゲームコーナーで出会うしかないわけですよね。
 何度か行ったことがあるその温泉は、行くたびに微妙にラインナップが変わっていました。ある時はなぜかレバーを左に倒すと右に行く(当然、その他の操作も逆にしなければならない)「マン・イン・ザ・ミラー」な設定の「大工の源さん」があり、タイトーの「スーパースピードレース」があり、そしてコナミの「ホットチェイス」がありました。素足でこの手の筐体のアクセルを踏んづけることなんて、たぶんこんなことでもなければないでしょうね。

 でも今回は、タイトルにもありますが「サプライズアタック」と「サンダークロス」について。どちらも、もちろんその温泉のゲームコーナーにあったものなのですが、特に前者はここで遊んだのが最初で最後だったんです。そんなわけで、今回は、これ。
 

赤い稲妻と呼ばれた男――「サプライズアタック」論

 「サプライズアタック」の魅力は「かっこいい」ことです。
 ……これだけじゃあ、漠然としすぎて何が何やらさっぱりですよね。一応、通り一遍の紹介をするとしましょう。これは1990年にコナミより発売された横スクロールアクションゲームで、2031年に国際テロ組織「ブラックドーン」に占拠されてしまったスペースシャトルとかなんとかといった場所を、「赤い稲妻」ことジョン・ライアンが何とかするというものです。
 主人公は銃を使いますが(たぶん「ポリスノーツ」のリフトガンでしょうね)、目的はそこかしこに仕掛けられた時限爆弾をすべて取り除き、要所要所に出てくるボスを破壊することです。ちなみにそのあとには「宇宙クイズ」があり、宇宙に関するいろいろなクイズが出題されます。理系の人とか、宇宙に詳しい人なら余裕だとは思いますが、文系の人で、どちらかというとファンタジー系に詳しい犬神は大苦戦しました。10問連続正解するとものすごいことになるそうです。

 話によるとこれは「忍」とまったく同じシステムだと言いますが、私はよくわからないので(「忍」をあまりやったことがないもので……)、そのあたりについての言及は避けることとしましょう。さらに言うと、実はこれは「自分でやった」というよりは兄者がプレイしているのを後ろから見ていたというわけで、本当にここに書いていいのかどうかという気もいたしますが、まあいいでしょう。
 で、私が「かっこいいなあ」と思ったのは、ステージごとにいちいちタイトルがついていることです。たとえば、
 Chapter 1 「回る大地」
 Chapter 2 「赤い稲妻と呼ばれた男」
 Chapter 3 「まだ見ぬシャトルの灯」

 てなのがあります。私は本当にシャトルの灯を見たことがありません。だってそこまで行ってくれなかったんだもん。……しかしながらこれを見ただけでも、コナミらしさというか、コナミっぽさと言うか……アメリカ映画っぽいとでも言うんでしょうか……まあ、そんなかっこよさが感じられないでしょうか。私は感じられました。
 ゲーム内では いきなり上下がひっくり返ったり、アイテムをとって、稲妻を放出しながら空を飛んだりと、大変SFチックというのかどうなのかわかりませんが、結構面白いです。特に稲妻アイテム(アクアラングみたいなの)を取った時というのはものすごいもので、いきなり画面がフラッシュしてゴロゴローッと爆音がしたかと思うと、一定時間空を飛び、なおかつ無敵でいられるようになります。めんどくさいところはこれで一気に切り抜けてしまいましょう。

 実際のところ、当時ゲーセンに通いつめていた方々からの評価はどうだったのでしょうか。少なくとも、Googleで検索してもあまり見つからないところを考えると、……な感じだったんでしょうか。でもいいんです。私は好きなんです。ただ問題なのは、必ずしもゲームとして好きなのではないといったところですね。

元祖奥様うっとりレーザー――「サンダークロス」論

 本当にこんなサブタイトルでいいのか!? まあいいんです。とりあえず話を始めます。
 こちらはきちんと犬神もプレイしました。また2000年代に入ってからもプレイする機会がありました。その時は、どこまで行ったかな……まあ、どちらにしてもまだクリアまでは至らなかったと記憶しております。あれ? それともあれは「II」だったかな。まあいいや、とりあえず話を始めましょう。
 こちらは1988年に発売された横スクロールシューティングです。1988年のコナミといえば「グラディウスII」ですよね。そんなわけでちょっと影を潜めてしまったと言われている本作ですが、なかなかどうしていい感じのゲームです。天邪鬼と言われると困るのですが、たとえば「グラディウスII」と「サンダークロス」が2台並んでいて、どちらをやるかって言われたらたぶん「サンダークロス」を選んでしまうと思います。
 
 では、何でそれほどまでに犬神をひきつけるのかといえば、「テンポのよさ」があげられます。スローフードとファーストフードの差みたいなもんで、こちらの方が気軽にとっつけるんです。それぞれの文字が書かれたアイテムをとればそれだけで一段階パワーアップするし、オプションが2つ3つあれば結構進めるし、楽しくもありますしね。
 あと、オプションを4つ取った状態だと出てくる? 特殊兵器もまたかっこいいですね。普通に進んだほうがよっぽどいいようなところもありますが、お父っつあんそれは言わない約束よ、ってことで。……え〜と……その中でも特に好きなのが、マクロレーザーです。太くて輝いてて、なんだかボスが撃ってくるようなレーザーを自分が撃てるってだけでもうドキドキものでありました。前々からなんかコナミのレーザーってのが妙に好きで(変な趣味ですね・笑)、「グラディウス」の青くて細くて長〜いのもいいんですが、このマクロレーザーもまたたまりませんね。ちなみにサブタイトルの「奥様うっとりレーザー」っていうのは、ファミコン通信かなんかでそう言っていたのでそう呼んでいるだけです。レーザーでも何でも、太いのは強そうでいい感じですね。

 あと私なんかが言うのも口幅ったいんですが、このゲーム、すっごく音楽がいいんですよね。初プレイの時に1面の音楽を聴いて、それ以来10年ほどず〜〜っと覚えていたくらい、非常にかっこよくて、印象的で、いい感じの曲です。ああ、あの時は1面のボスが倒せなくて、逃げられちゃったなあ、なんてことを思い出してしまいます(弱点がよくわからなかったことと、オプションの幅を変えられることを知らなかったのです)。

 ……このところやたらと長くなってしまうことが多いので、ここら辺で切り上げることとしましょうか。きっかけは思い出からですが、基本的にはゲームのレヴューですしね。というわけで次は「パンクショット」とか「クライムファイターズ」とかのことについて触れたいと思っております。あ、それと「サンセットライダース」も。      

 


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