コナミ的ストリートファイターの素敵な面々
――「クライムファイターズ2」と「パンクショット」

 

   最近はひとつのゲームだけでなく、2つとか3つとか、いくつかのゲームをひとまとめにしてほいっと出すようなことが多いこのプレイスでありますが、今回もそんな感じです。今回はほら、大体同じような時期? にでた、同じ会社の、しかも結構似た感じのゲームですので、一緒になったのもなんとなく納得がいくのではないでしょうか。そういえばこのところ、妙にコナミづいてますね。まあそんなこともあります。

 1.正義の○○くずれ軍団vs悪の組織――「クライムファイターズ2」

 1は見たこともないのでよくわかりません。と前置きをした上で今回のお話を始めたいと思います。この「クライムファイターズ2」は、コブラズという正義のグループのメンバーの妹であるケイトという女の子が、悪の組織に連れ去られてしまい、これを取り戻すついでに悪党どもをぶっ飛ばそうというのが大まかなストーリィです(いいのか、こんなんで……)。
 この手のベルトスクロールアクション(『ダブルドラゴン』もの、とでも言えばわかりやすいでしょうか)は数多くあれど、良作、というか犬神が気に入るような作品はそうそうあるものではありません。この作品はどうかというと、お気に入り……も何も、ずいぶん前に何度かやったきりなので、それほど思い入れがあるわけではないのですが、ただ、いろいろな部分が面白くて、それで覚えているのだと思います。
 プレイヤーは4人ばかりいて、それぞれバランス型・パワー型・スピード型・特殊型(?)とありますが、これがまたひと癖もふた癖もありそうな連中です。別に忍者だとか市長だとか、そういうわけではないんですが、「ボクサーくずれ」だの「傭兵くずれ」だの、なんかどちらかというと悪の組織のメンバーみたいな肩書きを持つ人がいます。でもかえって普通の「正義の味方」ってのよりはよっぽど強そうな感じがするのも否めませんが。
 対する敵たちというのは、これまたひと癖もふた癖も……というかテクノスジャパンの「コンバットライブス」ほど危険な香りがプンプンするアメリカンなワルどもばかりです。普通のザコどもならいざ知らず、要所要所に出てくる連中ときたら……。最初のところにいるのは逆モヒカンでパンクな格好をして回転ノコギリを振り回す「バズソー・ブラバード」、檻に入れられたままフォークリフトで運搬されてくる人間兵器こと「ミッシングリンク」、さらにカジノの顔役の兄弟だの「赤いコンドル」みたいなものを持ったスキンヘッドの船長だのと、ある意味では「アンダーカバーコップス」をも凌駕するような方々ばかりです。
 で、そんな凶悪な連中を相手に回すわけですから、こちらとしては容赦もしていられません。このゲームの大きな? 特徴として、「倒れた相手のそばに行ってキックボタンで攻撃できる」ということがあります。パンチ、あるいはキックの連打で相手をダウンさせたら踏んづけてやれば、どんどん先に進むことができます。また橋から落ちそうになってギリギリのところで掴まっているやつの手を踏んづけて落っことすこともできます。なんかどちらかというとこれはハリウッド映画の悪役がやりそうな行為ですが、別に普通の「正義の味方」ではないからよいのでしょう。
 あと、それ以外にもアクションが細かいのが面白いと思いました。タイヤやドラム缶はぶっつけても消えずに転がり続け、倒れた相手をつぶしてくれます。また小麦粉の入った大きな袋を落とすとそれに敵がむせたり、後ろに壁があるところでトゲトゲバットを振るい敵をやっつけると、奥の壁にたたきつけられます(「スプラッターハウス」で角材を使ったときのことを想像してみてください)。またダイナマイトが出てくるわ銃が出てくるわで、かなりやりたい放題です。

 ……と、まあ一通り述べてきたわけですが、先述したように、以前ちょこっとやったくらいなのでクリアはおろか、3面以降のボスが動いているのを見たことがありません。たまたまとある方のページでお見受けしたのを見て、あれこれ書き加えました。ただ、「人間兵器」だのなんたら「くずれ」だのといった文句が非常に強力に焼きついていて、10年あまりの時を経てこんな文章を書いてしまったという次第です。すごいぜ、コナミ!
 
 2.あそこらじゃバスケは格闘技――「パンクショット」論
 
 一言で言えば「テクノスジャパン的バスケットボール」。また出たテクノス。
 私は普通のバスケットボールは大嫌いなのですが、これは結構好きです。結構、1年に1度くらいのスパンで見かけるのでとりあえずやってしまいます。内容は2on2ですが、パスとかシュートとかのほかに「アタックボタン」というのがあり、これで相手を殴り倒してボールを奪うことも可能です。何せCPUは足が速く、すごく上手なのですから、そうでもしないと勝てません(笑)。
 反則? いやいや、そもそもルールはただひとつ「たくさんボールを入れた方が勝ち」だけなのだから、まったく問題ではありません。殴り、蹴り、さらにはウエスタンラリアートにバックドロップ……特にバックドロップは強烈で、食らわせると相手はしばらく立ち上がれません。そこで一気にボールを奪って……ダンク! その時はプレイヤーキャラと一緒に「イィーーーヤァーーー!」とかなんとかと絶叫しましょう。もう最高です。
 ステージは全部で5つあるそうですが、悲しきかな、私は下手っぴなので調子がよくても3面あたりまでしか見たことがありません。1面が波止場で2面は公園、でもって3面はダウンタウンとなっております。1面はともかく2面から結構難しくなり、とりわけボールが気がつくと相手の手にわたっていて、ボタン同時押しで出すことができる必殺のウエスタンラリアートをかわされてしまい、反対にダンクを決められたりします。
 なおゲーム中には実にさまざまなアクシデントがあります。1面では勢い余って海に落ちたり、なぜかあいているマンホールに落ちちゃったり、空から降ってくる謎の箱につぶされてしまったり(最初、箱から宇宙人が出てきたのだと思った)。また爆弾が落ちてたりカラスが邪魔したりと、一筋縄ではいきません。味方からのパスを受け取ろうとしたらカラスに邪魔されて取りこぼしてしまうなんていうこともしばしばあります。
 負けたチームは勝ったチームにボカスカ殴られます。ほとんど再起不能といった感じです。それぞれのステージの最初で見ることができる、それぞれのチームの顔を見ると、どのひとも結構気のよさそうなナイスガイに見えるのですが、まあプレイ中の素行を考えれば、それぐらいしても悪い気はしませんよね。負けたら再起不能にのされちゃうのはこちらですし。
 ……さて、ここでハタと思ったのは、とにかくコナミというとアメリカンテイストなのが多いなあ、ということです。前回取り上げた「サプライズアタック」もそうですし、「クライムファイターズ2」もそうですしこれもそうです。もしかしたら「ホットチェイス」とかも加えられるかもしれませんね。いや、別にだからどうということはなく、そう思っただけなんですけれどもね。あとたぶん、「パンクショット」は人間同士でやった方が数段盛り上がると思います。それこそお互いシュートの際にはいろいろ叫びあって(笑)。対戦プレイなら100円でできますしね。

 さてそんなわけで、後半にやや水増し的な文章も混じってしまいましたが、ようやく方々で人気があった「パンクショット」を、それほど「大好き」というお声を聞いたことのない「クライムファイターズ」と抱き合わせて……って、そりゃちょっと違うか……と、ともかく公開と相成りました。このところ、大体同じ時期のコナミのゲームレヴューが続いておりますが、振り返ってみると、それだけ、この時期の同社のゲームをやったと言うことでしょうね。逆に言うと最近はごくまれにポップンミュージックをやるか、あるいは……「ときめき」……いや、何でもありません。



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