私と光フェアレーン
――あるボーリング場のゲームコーナー
かつて、光フェアレーンというボーリング場がありました。
ものすごいローカルな話なので、「ああ、あそこね」とわかる人はだ〜れもいないと思いますが、そういうところがありました。現在は『スターレーン』と名前を変え、ゲームコーナーも大分変わってしまいましたが、とりあえず同じ場所にそういうのがあります。
そこは近所の小学生にとって唯一の、ビデオゲームを遊べるところでした。まだそこらじゅうにMVSがあふれかえる以前のお話しです。一応、学校の方では小学生だけでそういった盛り場に行くことは禁じられていたのですが、それを乗り越えてこっそり行くのがやはり小学生というもの。時々もっと街中のゲームセンターとかに行くこともありましたが、そこがやはり、私たちにとってすごく身近なプレイスでした。
で、今回はそこで遊んだ、ひとつのレビューとしてはちょっとまとまらないような小粒のゲームの話をしたいと思います。
オムニバス形式。いや、ちょっと違うかな?
1.硬い脳髄――『TATSUJIN』(タツジン、達人 東亜プラン)
STGに少しでも関心がある人なら知っている『TATSUJIN』は、主にメガドライブでプレイし、アーケードでプレイしたのは
ここでの1度きりでした。とりあえずサンダーレーザーのハデハデ感に魅せられてコインいっこいれる。そして出撃。
「おお、いきなり3方向弾だ。こりゃかなり楽そうだな」
「……アレ? 何これ、何でこんなに強いの?」
「ボム全部使っても、まだ破壊できない……」
かくして小学生の犬神君は、最初の中ボスのひとに勝つことができず、それ以後はデモ画面を眺めて楽しむくらいしか
しませんでした。そんな私がメガドライブで遊ぶと割にあっさり2面や3面くらいまで進めたから、いかにメガドライブ版がイージーなつくりになっていたか、お察しいただけるかと思います。
2.全国三千万の麻雀ファン――『アイドル麻雀放送局』(ビデオシステム)
生まれて初めてプレイした『脱衣麻雀』です。小学生のくせになんと破廉恥な! と憤慨される向きもあるかと思いますが、脱衣が目的というよりも、麻雀をするということが妙に大人っぽくて、カッコよく見えたんです。背伸びしてみたくなる
おとしごろだったんです。でもそのころはまだ麻雀なんてもちろんわかるわけなく、ただいっぱいあるコンパネのボタンを
押してみただけ、というものでした。それでもなんか、ちょっとした大人になったような、そんな気分になれました。ちなみにアイテムを売る人は「おぉーっとっ! 牌交換券を手に入れた!」とか、「これは掟破り!イナヅマ立直棒を手に入れた!」とかという人です。想像してみてください。
3.飛んでくるタイヤ――『コンチネンタルサーカス』(タイトー)
フロアの片隅には、いつもレースゲームがありました。記憶に残っている一番古いのは『ポールポジションII』ですが、
それ以外にも『ホットチェイス』があり、そしてこの『コンチネンタルサーカス』がありました。詳しいゲーム内容はよく覚え
ておりませんが、確か天井から3Dグラスがニョキッと生えているのが特徴でしたね。……でも当時の犬神君は椅子に
座った時に目がその3Dグラスの下になってしまい、見ることができず、ずっと後になって、さるゲームコーナーにて1度
だけプレイしました。感想は、「クラッシュするとタイヤが飛んできて、それがぶつかりそうで、ちょっと怖かった」です。
4.最近あまり見ませんね――ピンボール各種
最近、ふと思うと、あんまりお目にすることがなくなってしまった感のあるピンボールですが、そのころのフェアレーンには3台ほどありました。1台は米国ウイリアムズ社製『F-14 TOMCAT』で、もう1台は、機械の名前も会社も覚えていない
のですがコインを入れてスタートするとバッハの『トッカータとフーガ』の出だしが流れるやつ(ご存知の方はぜひ教えて
くだされ)、そしてもう一台は……なんだったかな、よく覚えておりません。そもそもピンボールはあまり上手でなくて、
フリッパーに触れることさえない真ん中のところをスコーンとまっすぐにボールが落ちていき、その都度、「どうしてこんな
ものに100円入れちゃったのかなあ」なんて思ってしまいました。
5.モーキャプではありません――ボクシングのゲーム(名前不明)
なんか、セガだったかコナミだったか忘れましたが、ボクシングのゲームがあったような気がしました。すごいですね。どこの
どんなゲームとも知らないくせに文章にしてしまうなんて(笑)。でもひょっとしたら、「ああ、それってアレでしょ」って言ってくれる
ひとがいるかもしれない……そんな一縷の望みをかけてちょっと書きます。でもふたりで対戦できるようなやつではなかったで
すし、ましてやモーションキャプチャーするアレではありません。それだけは確かです。80年代に出たやつだということは間違い
ありませぬ。
6.オトナ気分II――ドラゴンフィーバー
先日『CR必殺仕事人』なるパチンコをやってみたのですが、中央の液晶の中でスロットがくるくると回りはするものの一向に
そろわず、「やっぱりパチンコは向かない」と、すごすごと引き下がったのですが、こういうパチンコはちょっとだけ好きでした。
当時はそういうのではなくて、なんかチューリップみたいなところに入ると一度とか二度とかだけ中央の役物が動き、そこに玉
が入ると得点があがる……というやつでした。まあ、たいていの場合ものの2分くらいで終わってしまいましたが、一度だけ、
一定の点数までがんばって景品を頂戴することができました。まあ、これもまた麻雀と同じく、ちょっと背伸びしてみたかったと。
そういったところです。
……『コンチネンタルサーカス』だけじゃあちょっと物足りないからということで、こういう、あれもこれもといっていろいろつめ
こんでみたものを書いて見ました。果たしてどうでしょうか……。なお、受けがよかったにせよそうでなかったにせよ、第二回を
予定しております。その際は『ダライアスII』『雷電』などを中心に、いろいろやりたいと思っております。
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