ザ・対決! ロックマンVS忍者龍剣伝
Round 2


 一般的に「2」というのはあんまり面白くない、と言われております。
 映画に漫画、それにゲーム……まあ面白いものもありますが、「前のほうがよかった」なんていうこともちょくちょくあるわけですよね。具体例をあげるのは差し控えますが、目を覆いたくなるようなカックンな出来のものはいくつもありますよね。
 ところがこの両者、ものすごく面白いじゃありませんか。特にも「ロックマン2」は、シリーズの中でも屈指のゲームバランスを誇り、今なお最高傑作としてあげる人も多いと聞きます(私もその一人ですが)。一方の「忍者龍剣伝II」は、前作で多くの人が挫折した(?)シビアなアクション性が若干薄れ、マイルドな感じになりましたが、一方でそれはもう少し気軽に遊べるようになったと言えるでしょう。話題のヴィジュアル面、ストーリィ面も強化されました。そういうわけで続編にふさわしい、いい感じの出来であります。

 ではそろそろ本題に入りましょうか。まずは「ロックマン2」から。
 犬神が「2」を推す理由、言い換えれば「やりたくなる理由」というのは、その美しいBGMを聞きたいから、と言うのをいの一番にあげます。音楽を言葉で表現するのは私にはちょっと不可能なので、ご自分で実際に聞くかMIDIを聞くかしていただきたいと思いますが、非常に大好きです。かっこいいです。特にバブルマンステージとかなんかが。
 もちろん肝心のアクション部分もよく作られております。相変わらず結構難しくて、特にもクイックマンの、両脇からビームが飛び出してくるところなんかは、私などは何度も何度もやらないとクリアできませんでした。けれど逆にいうと、がんばればクリアできるようになっております。サポートアイテムも充実し、さらにエネルギーをいっぺんに満タンにすることが出来るE缶などという非常に便利なものまであり、「1」と比べると難易度がグンと抑えられているようです。
 相変わらずボスにはそれぞれ固有の弱点があります。普通に標準の武器でやっつけられる人もいますが、そのあたりを考えて、独自の攻略順序を決められるのも楽しみですよね。ちなみに私は、最近でこそエアーマン、ないしはフラッシュマンから始めているのですが、かつてはどういうわけか身の回りの者たちともども全員、メタルマンから始めておりました。皆様はどうですか?
 そうそう。いろいろサブタイトルがついたのも「2」からですね。まあいろいろあります。今作でのサブタイトルは「Dr.ワイリーの謎!?」です。そのサブタイトル自体が最大の謎といった感じもいたしますが、まあ、最後の最後まで行けばわかります。すでにわかってるよ! という人も多くいるかとは思いますが、そうでない人のために、内緒にしておきましょう。基本ですからね。

 さて一方の「忍者龍剣伝II」ですが、これはどこかでも書いたように、「I」をクリアするまで一度もやりませんでした。IIってことは前作の続き物だろうし、それまでのストーリィもよく知らないで出来るか、という感情があったんです。で、しばらくしてようやくIをクリアし、やってみました。
 IとIIではアクション面で思い切り変化がありました。なんつったって、壁に張り付いた状態からそのまま上下に移動できるじゃありませんか! かつては壁を登るために一瞬、反対側にジャンプし、すぐに壁に張り付いて、というのを繰り返す「忍法壁のぼりの術」を駆使しなければなりませんでした。なんだか、カプコンの某未来忍者アクションゲームによく似てますね。
  さらにリュウ・ハヤブサは新たなる忍法「影分身」を覚えてきました。これはある特定のアイテムを取ると、なんと! プレイヤの後ろにオレンジ色の影が出来ます。後ろに分身が出てきます。この分身は自分と同じところをトレースして通り、自分が攻撃すると分身も攻撃します。言うなれば「最後の忍道」のアレみたいなもんです。パク……いや、そう言うのはたやすいことですが、そんなことを言って貶めても仕方ありませんしね。ただ似てるものは似てる。それだけです。
 で、そのように大小さまざまな変更を受けて、難易度はグ〜ンと下がりました。そりゃ難しいには難しいのですが、気持ちの余裕のまったくない前作と比べて結構、気持ちに余裕を持ってプレイすることが出来ます。
 まあ、気持ちの余裕と言うのはアクション面だけでなく、ストーリィ面にも理由があります。今回はリュウ・ハヤブサとともに(ストーリィの上では)戦ってくれるロバートと言う男がいるんです。アーミーの特殊部隊を名乗るこの男、手裏剣や日本刀の代わりに鉄砲を使いやがります。いやまあそれはどうだっていいんですが、すごくかっこいいです。金髪にサングラス……『龍虎の拳』のジョン・クローリーよりももっとかっこいいです。しかもかなりの熱血野郎で、思わず「漢」を見出してしまいました。
 詳しくはご自身でゲームをプレイして見ていただくことにして……一級品のストーリィです。Iの時もそうでしたが、心から感動してしまいました。今やってクリアできるかと言うと、ちょっと不安が残るのですが、でもまあ一度でもクリアしたのは事実ですからね。多少なりとも腕に覚えがあれば、どうにかなりますよ。

 そういうわけで、それぞれの第2弾を駆け足に、やっつけ仕事的にやってしまいましたが、なんだか『忍者』の方がカプコンに歩み寄りを見せているんじゃないか、なんてこじつけて考えてみました。似てるんですよね、カプコンの、スト……なんとかの人に。IIIでは、それがいよいよ確かな手ごたえとなってくるのですが、それはまた別な機会にお話することといたしましょう……。  

 


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