TRIBUTE TO THE "R"――
総合R-TYPE関係コラムプロジェクト
「R-TYPEってやつぁ、シューティングって言うよりはパズルみたいなもんだよね」
確か犬神がPSで復活したRシリーズ「R-TYPE DELTA」をやってる時に兄者がそんなことを言ったように思います。ひょっとすると
本人が言った覚えが無い、とおっしゃるかもしれませんが、以来犬神の中では「パズルっぽいシューティングゲーム」という認識がず〜っと
生き続けております。……事実、パターンを決めるとボスが5秒で倒せる「イメージファイト」ほどでないにしてもその通りだと思います。
この手のゲームってのはアドリブがあんまり利かないから、パターンを覚えるまでに幾度となく犠牲を払わなければならないものですが、
一度パターンを決めるともうそれ以降はするりとその難所を攻略できるわけで、これなんかはまさにパズルを解いた時のような快感が味わえる
ものですよね。DELTAでは、4〜6面だけで200回ぐらいはやられたように思います。そしてそれだけやられて置きながらいまだに完全にノーミス
クリアは出来ないんです。無限コンティニューで、場合によってはフルパワーアップのいかさまを使ってようやく攻略できるって言う……。
まあ、それはさておき、正直なところ犬神は「とりあえずRシリーズは、DELTAで最後かな」とここ数年思っていました。けれども何やら、PS2で
FINAL と銘打った新作が出るというじゃありませんか。いいですね、アイレム。もっかシューティングなんてちっとも売れないこのご時世に敢えて
シューティング。犬神もぜひ欲しいなあと思っている一本です。
で、それと同時に、最近色々なものの恩恵にあずかりRシリーズの外伝的な位置付けの「R-TYPE LEO」や、一応R-9の流れを汲む自機なのに
知名度はやたら低い「GARROP」とかをやる機会があり、「じゃあここらでひとつ」と思い今回の文章を書きました。
1章 「エネルギー充填120パーセントの妙」
果たして、今となってはどのような流れで入手したのかは覚えておりませんが、初めてやったのはご多分に漏れず? PCエンジンでした。とも
あれ、これはR-TYPEだけじゃなかったですが絵の綺麗さにはすっかり魅了されてしまい、なおかつ波動砲という痛快な威力を持った溜め撃ち攻撃
も気に入り、しばしばPCエンジン(白いやつ)のコントローラを握っていたものでした。
しかしながら当時小学生だった犬神、どうしても巨大戦艦の後ろ(もしかして、前?)の方にある、ヒョータンみたいな形をした火の玉を打ち出す砲台
のところで引っかかってしまいました。当時はどんなに頑張ってもここ止まりで、4面の、細胞がたくさん産み落とされていく中をフォースを
くっつけたり切り離したりしながら進んでいくあのステージの映像、音楽、そういったものはすべて自力ではなく他力、兄者がプレイしているのを脇から
みる他、知る術はありませんでした。
ここで現在の犬神であれば、たといやられたとしても色々な試行錯誤を繰り返し、考えながら「こうすりゃいいんじゃねえか」「ああすりゃどうだろうか」
などとやっていたところでしょうがいかんせん小学生ゆえ、単純に「出来ない→つまらん」という構図で片付け、徐々にやる機会は減っていきました。
同様に『ドラゴンスピリット』とかもせいぜい3面だかが限界で、ある程度やったところまた熱が冷め、ほっぽり出してしまいました。結局なんのことはない、
ハドソンのシューティングに興味が絞られていったわけですね。
その後、時が経ちまして――スーパーファミコンなんていうのが世に出た頃、『スーパーR-TYPE』なんていうのが出た、と雑誌で見ました。この
頃はタイトルになんでもかんでもスーパーがついていた、などと聞いたことがありますが(『スーパーアレスタ』とか?)、ともあれこれはスーパーでした。
早速スーファミを買った裕福な人の家に行き、やらせてもらいました。
『スーパーR-TYPE』はやはり「スーパー」でした。何がスーパーって波動砲が、ご存知のようにゲージを2本分溜めることによって更に強力な拡散
波動砲を発射することが出来るわけで、これでもって2面(1面はスーファミオリジナル面なので)のボスであるザブドムを一撃で破壊するカタルシス、
これはもう筆舌に尽くしがたいような爽快感を得ることが出来ました。そして早速、犬神家でも本体とセットでこれを購入し、やりこみ……はしませんで
した。だって犬神家にはスーファミではなくてメガドライブがあったから。そういうわけなので普通の人々が「FF4」だの「DQ5」だのをプレイしている
さなか、犬神は『ストライダー飛竜』とか『マイケルジャクソンズ・ムーンウォーカー』とかをやっていました(記憶の捏造の可能性もありますが)。
……ここまで書いてきて、ゲーセンでの体験が全然無いんだな、と思われた方もいるかもしれませんが、そうなんです、犬神はR-TYPEに関しては
1も2もやったことないんです(LEOは別ですが)。単に稼動時期と犬神がゲーセンに通い始めた時期がずれていただけ、といえるかも知れませんが
R-TYPEはPCエンジンとスーファミ版のそれがすべてでした。そしてその頃は正直あんまり面白いとは思わず、「波動砲はいいんだけど難しすぎる
んだよね」という程度の感想しか持ち合わせておりませんでした。犬神が「R」シリーズの妙に気づくのは、もう少し後のことだったのです。
2章 「Rの血統――DELTAを中心に」
1998年秋――犬神は修学旅行で持っていくお小遣いの中から『R-TYPE DELTA』を発売日に購入しました。しかし初回限定の
卓上カレンダーは付いてきませんでした。犬神は宮島の厳島神社で、プレミア・アイテムを同梱しそこねた某電気店の店員に呪詛の言葉を
投げつけました。そうしたところ現在ではその電気屋はつぶれ、携帯電話屋になっています……。
……そのぐらい犬神はこの「DELTA」に期待していました。ちなみに今の話は半分くらいフィクションですが事実が微妙に混じっています。
かつては『大工の源さん』『アンダーカバーコップス』『海底大戦争』などなど、やりすぎなほど刺激的なゲームを作り続けたアイレム様も、
すっかりコンシューマから撤退して海物語とか作ってると思い込み、ストライカーズ1945だのバトルガレッガだのGダライアスだのにかまけていた
当時、他のどの会社でもなくってアイレム様がこれを出してくれたのは本当に嬉しく思いました。
ポリゴンが多用されているのは少し気になりましたが、基本的にはGダライアスと同じく左から右への横スクロールであり、むしろ迫力が出て
いい感じだと思います。自機が3種類(後に4種類)の中から選べたり、スピードが自由に調整できたりというのも非常に親切でいいですね。
修学旅行の思い出もそこそこに、毎日結構な量をやりました。
なんと言いますか……「今まではどうしてもここが潜り抜けられなかったけれども、今日はここまで来れた。だから少しうまくなったかな」と
思えるようなタイプのゲームですよね。才能よりも努力を要するタイプ。犠牲をいとわずに各プレイで最善を尽くし(初期装備で飛び出しても、
どうにかなるようなたぐいのやつですからね)、自分のパターンを見つけるというスタイルは、この「DELTA」にも健在でした。
実際、この「デルタ」の難易度は高いのか低いのか? というと、画面中の弾を掃除してくれるデルタウエポンという新兵器があるから、結構
やりやすいんじゃないかと……思います。もちろん6面は、パターンをつかまないと激辛であることに違いはありませんが、それでも「2」よりは
簡単な方なのではないかと思います。コンティニューを多用したとしても、犬神もまた、どうにかエンディングをみることが出来たのですから。
それに機体によって波動砲のタイプも、フォースの特性も違うので、それぞれ違った遊び方が出来るからでしょうか、時々思い出したように
やったりすることがPCエンジンのそれよりも多かったように思われます。機体によってはフォースが相手に噛み付く(正確には3つの爪で引っ付く)
ようなパターンもあり、難しいながらもついつい「もう1回、やってみようかな」という気にさせてしまうような――そんな作品であったと思います。
また、本格的に業務用と同じ仕様のR-TYPE1・2をやったのもPS版でした。初めて巨大戦艦を破壊したのはこの版だったと思います。どうにか
1は2周したのですが、コンティニューをたくさん使い、あまつさえインチキを使ってようやく潜り抜けたという程度のものでした。そして2は、なんか、
難しすぎるんですけど……もう2面か3面くらいが限界。だからあんまり書くことはありません。(ぬるい)
で、まだまだこのよくわからぬ長文の嵐が吹き荒れるわけですが、ひとまずここで一度区切っておきます。続きをご覧になりたい方は以下をクリックしてください。ちなみに後編はR-TYPE LEOとか、GALLOPとか、スーファミでのみ出た「3」のこととか、そういうのを書いてあります。
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