私とネオジオ――もっとも身近なアーケードゲーム
第五回 「R」血統の亜種――「ラストリゾート」
（※ これは結構、古い時分に書いたものです。2008年10月に改めて思ったことを書きましたので、もしよろしければ→→→こちらから←←←どうぞ）
かつて「アンダーカバーコップス」を作ったスタッフのひとり（絵担当）は、アイレムファンクラブ会報誌「ドラゴンフライ」内で、「バイクのサスペンションが上下するところまで描きこんだ」と申しておりました。私はそれを見て、AC版でステージ４に行った時は敵の動きよりもそのバイクの動きをモニタに張り付くようにして凝視していました。
で、それから数年後、SNKよりメタルスラッグという作品が出ました。
「アンダーカバーコップス」のスタッフが出したゲーム！ と私はずっと後に知りましたが、どうもこういう言い方をする人は少ないみたいで、「R-TYPE」の人が作った、と一般には言われているようですね。言われてるのでしょうか。まあいいや。ともかく今回はコレ。
西暦2XX0年、人類は宇宙へ進出をはじめ、銀河系の多くの惑星に都市が築かれるまでになっていた。 そんなある日、中枢系統を司る第3コロニーにウイルスが侵入。 ウイルスは意志を持ち始め、コロニーの人々は次々と機械生命体にされてしまう。 急遽彼らを救う作戦が計画された。 作戦名は「ラストリゾート」。
といったわけでMVS初の横スクロールSTG、また私がたぶんアーケードで初めて本気で取り組んだ横スクロールSTGがこの「ラストリゾート」でして、例によってプレイしたのは「餓狼伝説」と同じ場所でした。
巷間ではなんと言われてるのか知りませんが、犬神にとってはなかなかどうして手ごたえのあるSTGでした。初〜中級レベル（称号：STG好きの一般人）の犬神では、かろうじてステージ３の巨大戦艦までいけたくらいです。２周エンドらしいのですが、まあ１周もできないってことですね。
ゲームシステムの方に話を移します。基本的には自機に「ユニット」という、無敵で敵弾も一部を除いて吸収してくれるなんかアレみたいなものが、アイテムを取るとつきまして、これを活用して激しい攻撃を切り抜けていきます。
武器の種類は水平方向に飛んでいくレーザー（Lアイテム）、いい感じに攻撃範囲も広いミサイル（Mアイテム）、それにごく一部で非常に役立つ、２WAYミサイルみたいに飛んでいって壁にぶつかると爆風がボカボカ広がるグランドミサイル（Gアイテム）です。
ところで先に触れた「ユニット」なんですが、攻撃ボタンの隣にあるボタンを押すことによって、飛びはしませんが自機の周りをくるくると回ってくれます。正確には「固定・および固定解除ボタン」でありまして、まあ最初は前にくっつけときゃいいじゃんって思っていたんですがやはり後ろにあった方がよかったりなんだりと、やりこむほどに使用頻度が上がるのではないかと思います。
また、攻撃ボタンにつきましてもただ連射連射ではなくて、ちょっと長いこと押すことによってパワーをため、離すことによって強力な攻撃を打ち出すことができます。ただしこれは通常ビームの２０倍くらいのビームを発射するのではなくて、ユニットを直接ぶつけるので、その間無防備になってしまうという諸刃の剣だったりします。しかもなんだか、見てすぐわかるほど強力な気もしないし……まあ、そういうのもありますよと。
大体ゲームシステムというのは、そういう感じなんですが、やはり特色はその圧倒的に美しいグラフィックであると考えます。というかもうそれに尽きると。
ゲームを始めると、とりあえずショット一発で破壊できる空中物が編隊をなして飛んできます。撃ちます。すると爆発するだけでなく、パイロットが飛び出して落ちていくんですね。かつてともに戦った、同じ人類（だった者たち）……「戦闘機や戦車には、当然それを操縦するパイロットがいる」というコンセプトをこれほどまでにプレイヤーの眼前に突きつけたSTGは他に例を見ません（ちょっと言い過ぎ）。
それでなくても中間色を多用した、俗に「アイレム塗り」と呼ばれる、鉄の重さ・硬さを存分に表現した美しさは健在でありまして、特にステージ2の、雨が降っている廃墟ステージなんかはもう、クリアできようとできまいといいやって思ってしまうくらい見とれてしまいます。
というわけで、私自身それほどやりこんでいないのであんまり書くべきことのない「ラストリゾート」ですが、ひとまずMVSのものとしては初めてプレイしたSTGなので、今回レヴューを書いた次第です。
一応、自分に縛りをかけたようなこのネオジオシリーズも次回で一度一区切りとします。「龍虎の拳」とか「キング・オブ・ファイターズ」とか、そんなの書いたってしょうがないし。……で、とりあえず最後の取り上げるゲームは「ニンジャコマンドー」。また忍者ですか。でも大好きなんです。キーワードは「マルスコーポレーションとくせいのじんぞうにんげん」です。
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