続・私と光フェアレーン
――2階に移ったゲームコーナー

  さてアーケードゲームについて、本来ならばそれ自体でひとつのコラムになりそうなものもありますが、とりあえずひとつの企画物として、やっていこうと思います。
  前回は1階にあったゲームコーナーですが、その後リニューアルを経て2階に移りました。そうしたところピンボールはなくなり、ビデオゲームの数が増えました。――そしてここで、いくつかの今なお心に残るゲームとの出会いを果たすことができたのでした。
 そんな、またしても思い出フォトグラフなコラムになってしまいそうですが、よろしくお付き合いのほどお願いいたします。

  1. 妙にゲーセンらしい感じ――『ダライアスII』(タイトー)
 
  私などが「その昔」などというのも少々アレな感じがいたしますが、どうも昔の筐体のボタンは「カチカチ」としていたように思います。昨今の筐体は、なんというのか知りませんが、ちょっと雰囲気が違いますよね。格闘ゲーム全盛のころは、ボタンを押せない筐体をあちこちで見ました。
 ――で、『ダライアスII』はそういうカチカチしたボタンの筐体でした。どこでもそうなのかどうかは知りませんが、とりあえず私のやったのはそんな感じでした。そしてもちろん例の専用筐体で、2画面でドカーンと……残念ながら3画面の『ダライアス』はプレイしたことないのですが、ともあれ、でかかったです。
 ただ、でかいのは結構なのですが当時は悲しきかな、腕が追いついてきませんでした。そんなわけでどうにか太陽ステージはクリアできたのですが、そのあとの水星ステージはどうにもならず、結局エンディングを見たのはずっと後の――PCE版『スーパーダライアスII』 でした。
 ところでダライアスは、太陽系の話じゃなかったんじゃない? ということは当時の犬神少年も思いました。ず〜っと未来の話で、この太陽系に移住した子孫を助けるために出てきたんですね。それにしても地球ステージの荒廃ぶりはなんかいい感じですね。『Gダライアス』の、クジラが出てくるステージとか『メタルブラック』の1面みたいな感じで。しかもボスが「YAMATO」って……本当にあのYAMATOとは……。
 今やればもう少しいけると思うのですが、悲しきかな、筐体をおいているところ自体、ここ数年見ることがありません。残念無念。

 2.フロア中に響き渡る爆音――ノックダウン’90(ナムコ)

 たいていのゲーセンに一台はおいてあるパンチングマシーン。そのフロアにも一台おいてありました。もっともそれはすごくシンプルなやつで、2回のパンチのキログラム数が電光掲示板に表示され、脇にいろいろなランキングの文句が書かれたランプが点灯する……といったものでした。
 ちなみに私のパンチ力は……いや、やめておきましょう。自慢できるようなものではありませんし、大体、自分でやったことはほとんどありません。それよりもプレイ中、誰かが激しくパッドを殴りつける際に発生する爆音に臆病な犬神君はビクビクし、またイライラしていました。人が一所懸命ゲームやってんのに邪魔するない! って感じで。
 そんなわけで、まあとりあえずいい思い出はありません。ソニックブラストマンも最初の一人目を倒せるか倒せないかです。ちなみに当時は現在のようにボクシンググローブなんてものはついてなくて、みんな素手でぶん殴ってました。あと、やっぱり遠くから走ってぶん殴っていましたが、あれは必ずしも良策とはいえないそうですね。確かにボクシングの試合であんなぶん殴り方をしている人は一度も見たことありませんしね。

 3.忍者、アイドル、ロボット――『ソニックウイングス』(ビデオシステム)

 私、下手の横好きと言いますか……シューティングについては人並み前後の腕しかないくせにやたらとシューティングが好きなんです。で、こないだ同じような方を見つけることができたのですが、ある程度難しくて先に進めないとなるとその世界観とかを楽しむ方向にシフトしちゃうんです。ひとつのアキラメといわれるかもしれませんが、いいんです、そういう楽しみ方もあるんです。って別に胸張っていうほどのことでもありませんが……。
 で、『ソニックウイングス』なんですが、これはそんな下手っぴの私でもそこそこに楽しめるようなシューティングでありました。パワーアップアイテム3つでとりあえずフルパワーだし、危ないと思ったら隣のボタンを押せばどうにか助けてくれるし、爽快感も結構あるし……あと、かっこいい人ぞろいだし。
 後の『戦国』なんたらシリーズもそうなのですが、このゲームはキャラクタで機体を選んでいました。最初は忍者のひと、そのあとはアメリカのひと。「俺とドッグファイトなんて十億年はやいんだよ」とか「俺がルールだ! 世界の空は俺が守る!」とかなんとかって、もうすんごくかっこいいんですよね。すっかりしびれてしまいました。それゆえ続編はどうもやる気になりません。あんなのおれのキートンじゃねえやい。ってなもんで。
 ……なんだか話がおかしな方向にシフトしてしまいましたが、このゲームはあまり上手ではありません。クリアなんてとてもとても。――それでも今なお心に残る素敵なゲームでありました。でもアイドルはいいけど、ロボットもいいけど、姉妹とかイルカとか家庭教師とかってのはなじめません。だからやっぱり続編はやる気がしません。

 4.はかない少年の心――UFOキャッチャーDXII(セガ)

 ぬいぐるみといえば、先日『明日のナージャ』のぬいぐるみ3体をとりましてね……。
 ……し、失礼しました。ともあれ犬神、最近はそれほどでもないのですが、以前は無類のUFOキャッチャー好きでありました。最近のそれというのはちょっとアームに力が入らないぜ、とかと情けないことを言ってあんまり手を出しはしないのですが、かつては部屋中にぬいぐるみを飾っていたようなこともありました。
 あれはパチンコなんかよりもよほど熱くなるギャンブルですね。パチンコで1000円溶かすよりもクレーンゲームで2000円溶かした方がよほど有効なお金の使い道というものです。
 そんなクレーンゲーム好きの犬神ではありますが、このセガの、いわゆる元祖UFOキャッチャーには少年時代のさまざまな思いが乗り移ってしまって、他の機械にはないさまざまな思い入れがあるんです。「いや〜、あの機械から流れてたEvery Breath you takeがいいんだよね〜」などと言う人は世界に犬神ただ一人かと思われますが、それでもいいんです。ちなみに同曲はスティングの名曲です。
 その中でも特に好きなのは初期型の『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の主人公ソニックの人形です。フェルト製で、手足は紐、体よりも頭が妙にでかい、異様な姿ではありますが、これが犬神はとても大好きでした。そしてそれゆえ、かつては2体持っていたのですが、今は1体しかありません。もう1体は……(自主規制)。  

思わぬ長さになってしまったので、ここでちょっと水を入れましょうか。後編に続くということで……すぐ続きますけどね。



 


 そういうわけで、続けて後編を読む

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