初心者から見た「難しい」シューティング
 「エスプガルーダ」




今回取り上げる「エスプガルーダ」は、性能の違う男子と女子が空を飛び、自分の恩師を殺めた者たちを惨殺しつつ、平和な生活を取り戻す ために諸悪の根源であるジャコウ総督を討伐する、エキサイティングですがちょっと悲壮なゲームです。

 男子と女子の違いは、前方集中高速型と多方向拡散低速型という、まあこの会社の定石ですね。あと、「覚聖」といって、意識が鋭く 暴走したように敵弾が一定時間スローになる状態になった時に強化される武器が違うところでしょうか。それから、男子は女子に、女子は 男子になるので、その辺りの好みも分かれそう。私はまあ、それぞれ使ってみたところ、やっぱり男子がいいなと思い、10回に1回 くらいしか女子は使いません。

 って、そんな基本的なことはまあいいんです。問題はこのゲームの難易度についてです。

 巷間では「CAVEのゲームにしては異常に簡単」「初心者でも10回程度でクリアした」「余裕っすよ」などと言われておりますが、 思わず「お前はどこの初心者じゃ?」と石立鉄男のまねをして問い掛けたくなってくるじゃありませんか(古い)。
 
 というのもたいてい、ネットでSTGのことを書くような御仁というのはものすげえ上手な人が多いわけで、上手でない人はそもそも ネットでわざわざ書いたりしないだろうし、そもそもあんまりやらなかったりするのかもしれません。そこでこの犬神、「決して上手 ではないものの、キャリアだけはそれなりにある、シューティング下手の横好き一般人」として、このゲームについての雑感を記して いきたいと思います。

 得点をたくさん稼ぐのはもちろん楽しいです。強敵を撃破して先へ先へと進むことも、当然楽しいです。けれども、得点は低いし なかなか先に進めなくとも「楽しい」と思う要素が、やはりシューティングにはあろうかと思います。そういうわけで、あんまり上手で ない人には、「そういう考え方もあるんだ」と少しでも気にとめてもらえればと思います。

 あと……え? あの、上手な方ですか? えっと、はい……こういう人もいるんです。まあ、一笑に付していただければと思います ので、ええ……。


 ROUND1.「貴様らの存在を消してやるぅ!」

   こんなタイトルではありますが、1面はそれなりにやさしいです。

 ゲーム開始早々、プレイヤーの育ての親である人が惨殺されます。怒りに身を震わせ、その場にいたザコたちを一瞬で全滅させる主人公。悲壮な復讐劇の始まりです。

 この面のボスはセセリです。人工の翼で空を飛び、人工のエモノ(得物)でバリバリ攻撃してくるのですが、そんなにこれは問題ないですね。 順当に撃ち込んでいれば「消えろぉ!」(1回目)の前後で撃墜することができます。「お父様ぁ!」――と最後に言い残して消える彼女は 主人公の女子よりも好きですが(父親に愛されたいから功を焦って最前線で戦うというプロフィールも含めて)、目の前の敵はすべて惨殺 対象であり、やはりこのゲーム、破壊と殺戮こそが最大の楽しみなのかなと思います。


 ROUND2.当てるつもりのない武器は(後略)

 2面はそこそこ難しいです。そこそこ硬くて弾をバリバリ出す敵が続々と出てきて、少しずつにぎやかになっていきます。私は油断するとこの あたりで1ミスしたりします。

 しかしながらまあ、「見せ弾」というか、弾数が多いように見えて、実際に多いのですが、結構隙間が大きいので意外とかわし やすかったりします。もっとも、だからといってそういう敵が複数いて、その複数の敵がいっせいに撃って来るとさすがに危ないので、 テキパキ破壊していく必要はありますが。

 ここのボスは、私にとってはある意味とても印象に残っています。ゲーセンで誰かがこのゲームをやっているのを見かけるとき、いつも このボスと戦っているところばかり見ていた気がします。「バトルガレッガ」でいえば、1面のボスがそうなんですが、結構ここでゲーム オーバーになっている人が多かった印象です。

 実際、結構攻撃も激しくて……なかなかの強さです。強さではあるのですが、順当に撃ち込み、存分に覚聖(道中で手に入る精霊石を消費して、 敵の弾をスローにさせられる)すれば破壊できます。何回かやれば、ノーミスでいけるようになれるんじゃないかなと思いますいいかと思いますが (無覚聖クリアというのは、先に進むこと第一主義の私としてはあまり推奨しません。当然、精霊石ゼロ状態で弾幕快速状態でクリアなんてまったく推奨しませ ん)。

 ROUND3.「3面→巨大戦艦=お約束?」
 
 80年代後半ごろからシューティングゲームには欠かせない存在となった(?)巨大戦艦まるごと1ステージというのがここです。 厳密には後半がまるごと巨大戦艦なのですが、1画面におさまりきらなければそれでよしとしましょう。
 
 1面2面は馬でも越すが、越すに越せない3ステージっていうわけで、いきなり敵弾が多くなり、難易度が上がります。私は長いこと ここいらでやられていました。――しかしながら、何度かプレイを重ねて、要するに、

 「画面中にあふれ返る弾を、どこのどなたさんが撃ってきてるのか?」

 ということを知り、自分がかわしにくい、またはよく当たってしまう弾を撃ってくる敵を優先的に破壊する、ということをしていくと、 急に進めるようになったりします。ちなみに私の場合、やはりいつもわかりやすい巨大な砲台に気を取られていたのですが、現実的には 中央の中型戦車の撃つバラバラッとした弾に当たるのであり、そちらを優先的に破壊していくと急に難易度が下がります。

 ……とはいえ、私は目が悪いこともあり、適宜覚聖しながら進んでいます。覚聖中に敵を破壊すると、弾がいっぺんに消えるので、その おかげでサクサク進めるようにもなりますしね。

 ボスは、かなり強いです。私は06年11月現在、安定しないながらも一応、破壊できます。それを踏まえてもかなり強いです。ええ、 強いですとも。

 序盤はなんだか地味にかわしづらい弾をバリバリ撃ち、中盤から終盤にかけては、某「35ミリ可動式機関砲」のごときワインダー弾を 画面いっぱいにばら撒く凶悪っぷりであり、知らないと「こんなのどうやってかわすんじゃ」となるのは必至であります。

もっとも、 タネが割れればいくらか楽になります(楽勝とは決していえません)。それに、こちらは穏やかなスピードで撃たれるので、 慎重にコツコツ撃ちこんでいけば大丈夫です。ただし画面端に追い詰められるとさすがに少しピンチなので、反対側に少し避ける(弾の隙間をすり抜けて)、 バリアを使う、などの方法を用いるのが上策です。

  ROUND4. 「越すに越せない秘密基地」
 
 私はここの音楽が大好きです。ここまで来られればある程度いいかなとも思います。とはいえもちろん、5ステージに行ければ行けた方が いいので、当然ながら一所懸命にがんばります。

 ところが、これが……がんばっても結構やられることが多いわけで、コンセプト的な前作の「エスプレイド」でもそうだった気がしますが、 4面に入るといきなり難易度が2段階くらいアップするような感じがします。私はライフ5つ設定でクリアしたことがあった(ような気がする) 程度です。

 越すに越せない大井川……って、最近は修練を重ね、調子がよければ越せるようになってきましたが、まあ、そういうわけでパターン 覚えて適宜バリア使っていけば、なんとかボスまではたどり着けるんじゃないでしょうか。あ、あとガレージから出てくる結構硬い戦車 じゃなくて、それ以外の小型敵を優先的に倒した方がたぶん、安全に進めます。

 とはいえ中ボスと、中ボス破壊後にでかい穴から飛び出してくる2機のお硬い中型機には、ためらうことなく覚聖して打ち込みます。 敵を倒せば順当にたまっていくのに、惜しんでやられたのではもったいないですからね。下手っぴ呼ばわりされても、私は生き残り優先 ですのでいいんです。

 ここのボスは、2両編成の装甲列車です。

 正直なところ私はこいつに勝ったのは3回ぐらいしかありません。特徴は切れ目のないワインダー攻撃と、知らないとパニックになる くらい激しい弾丸の嵐……って、このゲームに出てくるやつはそんなのばかりじゃん、と言われそうですが、なんじゃこりゃー、と悲鳴を あげてしまいそうなくらい単体での攻撃力がすさまじいです。それでも倒せたのは、たぶん、すごい運がよかったからかもしれません。 もっとも、修練いかんで運次第の要素を限りなくゼロに近づけていくことは可能でしょうが……。

  ROUND5(の前半). 「確かに殺したはず(from 天地を喰らうII)
 
 申し上げた通り、4ボスに3回ぐらいしか勝ったことがないというのはそのまま5面にたどり着いたのも3回くらいしかないという ことであり、ものすごく調子がよくてやっと中ボスまでと言ったところです。だから、あんまり5面の記憶はありません。とにかく 弾が多くて、即座にやられちゃったような……そんな感じです。

 それでも、中ボスのお姿を見ることが出来ました。

 カプコンの超ロングランヒットゲーム「天地を喰らうII」の終盤には、「また会えたな劉備兄弟!」と言って、前作で殺した(と プレイヤーは言う)リョフが再登場し、猛威を振るいますが、まさに私もそのせりふを口走りました。なるほど、そういうことかと ……。

 今度こそ確実なものとしなければならないな、と思いつつ、いまだにそれを果たせずにいる今日この頃です。というわけで、私は ここらへんぐらいまでしか進めません。――けれど、パターンを覚えて、地道にがんばっていけば、上手になれる――そういう、すごく よく練られたゲームであると思います。買ってからの時間と実際にやりこみ始めてからの時間に若干のズレはありますが、それでも、 「いいゲームだな」と思います。


 ※ というのが、2006年当時にやりこんだ記事でした。これに関しては『今ならどうなのかな』というのを試すことが出来ませんでした。 ……PS2のソフトをなくしてしまったのです(号泣)。

 正直なところ、記事を読んでいてもあんまりよく思い出せないことばかりなので、煩雑な文章を削除したくらいで、ゲーム内容に関しては 触れていません。とりあえず形にして公開しますが、たぶんまたやる機会があったら、きちんとした内容にしたいと思います。それまでの暫定版 ということで、ひとつよろしくお願いします。

 


他のアーケードゲームについて見る 

それよりもっと戻る 

inserted by FC2 system