私と1986年のファミコンゲーム――「ドラえもん」編
 (注・この記事は2004年に書かれたものです)




 最近はなんだか、レヴューを書くために1986年のゲームを探しているのか、それともたまたま1986年のゲームだったからレヴューを書くのかよくわからなくなっている昨今ですが、とりあえず今日はコレ、『ドラえもん』です。


 ファミコンを知らない人は結構いるかもしれませんが、『ドラえもん』を知らない人はほとんどいないかと思われます。老若男女、ありとあらゆる人々に愛されつづけて20年以上が経過しました。犬神よりもさらに年上です。いやそんなことはどうだっていいのですが、ともかくドラえもんです。でもって当然、ゲームキューブにいたるまで多くのゲームソフトになっているのが本作ですが、実際のところ遊べるものはあまり多くありません(と犬神は思います)。

 あげていくとファミコンではこれ、ゲームボーイでは第1作『対決ひみつ道具』、PCエンジンでは『迷宮大作戦』『ドラビアンナイト』(やや長いのがつらいですが)、あとはドリームキャストの「ぼくドラえもん」くらいではないでしょうか。

 本作はたぶんドラえもん初の家庭用ゲームであると考えられます。本当は電子ゲームにまつわる話もしたいのですが、それはまた別な機会に譲ることとして、最近ようやっとクリアしたこのひそかな名作について語り散らしたいと思います。

 

 これは基本的には『宇宙開拓史』 『大魔境』 『海底鬼岩城』がベースになっております。――で、基本的にこれらの世界がそれぞれ別なゲームになっているようなところがあります。すなわち最初はトップビュー型のアクション(一部横スクロールあり)、次は縦横スクロールのシューティング、最後は横向きの……といった感じです。

 順序良く説明していきますか。……まず開拓編ではのび太くんを助けることが目的です。広いフィールドを歩き回り、そこかしこに空いているマンホールの 中で武器を調達し(ショックガン→空気砲→強力うちわ『風神』)、ついでにフィールド内に隠されている、体力ゲージがアップするキャンディだの連射数がアップする連射ミルク(と、なぜか呼んでいた)だのを取得しつつ、どこでもドアなども使ってトカイトカイ星からコーヤコーヤ星へ、そしてガルタイト鉱業のビルの最上階にいるボスを倒しましょう。 

  ちなみに、平然とコア破壊装置で惑星をこっぱみじんにしようとする非情さを見せながらものび太との早撃ち勝負では正々堂々と戦い、そして敗れたひとはボスどころかザコのひとりとして、のび太ならずとも余裕でかわせる弾を撃ってきます。それなりに耐久力はありますが、でも……。

 そこにいるボス(なんというか、デタラメな攻撃をしてきます。結構強いかも)を倒すとのび太くんを救出し、タイムマシンで移動します。次の舞台はアフリカにあるスモーカーズフォレスト、そこに栄えた犬の王国です。何を言ってるのかわからない人は漫画をお読みください。

 ここではいきなり横スクロールで始まります。『開拓編』でスモールライトをとっていると、ベクターレーザーなみに幅が広がるリップルレーザーを撃つことが 出来ます。これがあるとボス敵以外はすべて一撃で破壊することが可能となるため、ぜひともとっておくことをお勧めします。

 あとここのステージは、知らないとクリアが非常に困難、あるいは不可能なところがあります。と言うのは時々上下に道があるようなところがあります。ここの部分が画面の前半分にあるうちに入り込むよう努力する(それぞれ道のあいている方向に方向キーを押しっぱなしにする)と、なんと上下にスクロールし、ジャイアン・スネ夫および敵弾を回避できるヒラリマント、例のキャンディ、さらに次のステージで役立つ通り抜けフープに10万点ボーナスと、いいことだらけです。

 ……というよりも、こっちのルートを行かないと永久ループしてしまう個所もあり、道、または池と思しきところなどにはとりあえず行くよう努力しましょう。ただし時々にせものもありますから、お気をつけください(にせものの池……メトロイドみたいですね)。

 そうそう、ジャイアン・スネ夫は助けると援護をしてくれます。ジャイアンの投げる岩は放物線を描いて敵を貫通するし、スネ夫のショックガンは上下2方向 の敵に対応してくれます。魔境編を突破するには、このふたりとスモールライト、さらにヒラリマントを取ることが必要となってきます。なおあまりダメージを受けると装備を取り落としたり、仲間とはぐれたりするのでご注意ください。


 そして最後は海底編となります。ここはやたらとマップが広く、慣れないとたちまち迷ってしまいます(たぶん)。ともすればそれだけで挫折しそうなのですが、まあそうあきらめずにがんばってマップを覚えてください。視点は横から見たものですので、それまでのふたつの世界を合わせたような、といえるかもしれません。

 さて、これまでも秘密道具がいくつか出ていましたが、当然ながらここにも出てきます。ひとつは通り抜けフープ、そしてもうひとつは取り寄せバッグです。 海底編では道具を持って移動したりなんだりという作業が発生するのですが、基本的にドラさんはひとつの道具しか持つことが出来ません。しかしながらこれをもっていると、このバッグ以外に道具を二つ持つことが出来るようになるわけで、便利この上ない道具と言えましょう。

   さてここでは何をするのかと言いますと、まずは全8個の宝箱を開けなければなりません。なぜならば宝箱の中には、さっき助けたはずの仲間が閉じ込められているからです。そしてしずかちゃんが捕らえられている鬼岩城の門を開けるにはこの3人の男たちが必要だからなのです。

 宝箱を開けるにはカギを使用しますが、しかし中には海蛇が潜んでいる場合もあります。この海蛇は非常に強力で、つかまるとものの数秒でドラさんは絶命してしまいますし、ドラさんの標準武器である水圧砲では決して倒すことが出来ません。しかも、その画面から逃げ切ってもどこかにワープしたりすることも あるわけで、まあ大変なものですが、『お守り』があると一撃で倒すことが出来ます。そういうわけなので、宝箱を開けるのはお守りがどこにあるかを確かめてからのほうがいいかもしれません。

 で、そんなこんなで3人のいけにえと引き換えに……い、いや……まあともかく鬼岩城へと突入すると、その奥にいやがるのは原作と同じアトランティスの防衛システムの中枢を担う巨大コンピュータ『ポセイドン』です。登場シーンが同社の超有名シューティングに出てくる、合体する前に倒すと8万点ボーナスがもらえる顔型中ボスそっくりなのはご愛嬌? まあ近づくことなく、慎重に水圧砲で攻撃すると倒せます。

 そして3つの世界をくぐりぬけるとついにエンディングです。これからやる方のために詳しく申し上げることはいたしませんが、ひとつだけ申し上げますと……「なんか、どこかで見たことあるなあ」っていうひとがいるかもしれませんね。……

 

 ……と、ここまでが2004年に書かれた記事で、ここからは2011年に追加した記事です。

 当時はゲームキューブが現役ハードで、Wiiはまだ出てていなかったんですよね。って、それは2004年現在では『未来の話』だからいいんですが、ファミコン以前にも いっぱい家庭用ハードはたくさんあったわけで、たぶんそのまま公開していたら多くの人からツッコミをいただいていたことでしょう。知識不足でスミマセン。

 それにしても、今ふりかえって思いつくだけでも、本当にたくさんのハードでゲームが作られたキャラクタだなと思うのです。それこそ、ほぼすべてのハードに置いて 1本は出てるんじゃないの、って言ってもいいくらい。

 ファミコン、ゲームボーイ、PCエンジン版のソフトに加えて、メガドライブの『七人のゴザンス』もなんとかクリアしましたが、見た目にそぐわずいつものメガドラ・アクションの 難易度で(苦笑)、まさに手に汗握る激闘でありました。

 それでもやっぱり、このファミコン版が原点であることには変わりありません。そんな思いを込めて、とりあえず記事を公開したいと思います。  

 


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