私とオールスター犯罪者対抗破壊合戦――
『バトライダー』論(NEWバージョン準拠)


 ライジング社のシューティングゲームといえば、蒼穹紅蓮隊でありバトルガレッガであり、この『バトライダー』となります。「魔法大作戦」は残念ながらプレイしたことがないのですが、ガレッガに同作品の人たちが出てきたので、大体どんな感じの人たちなのかは知っています。

 超絶大人気格闘ゲーム『キングオブファイターズ』の影響か、3人1組のチームを選択しゲームを進めていく…というのが本作の内容。いや本当に影響かどうかはわかりませんが、当時の私はそう思いました。

 詳しいストーリィや自キャラ敵キャラのプロフィールなんかは、いまだに残り続ける公式ホームページに詳しいので、いつもの私なりの詳細解説はカットして、いきなりプレイヤー目線での感想を書きつけたいと思います。


 爆散鉄塊ストーム


 本作の画面上の演出はガレッガのそれを踏襲した雰囲気です。もちろん近未来のニューヨークなので、それなりにSFチックな敵も多数登場するのですが、あの「弾丸を打ち込んで相手の装甲をガリガリと削る」ような飛び散るエフェクトがこれでもか〜これでもか! と盛り込まれており、リアルタイムに上昇する得点(いわゆる「撃ちこみ点」があるので)とあわせて非常に熱くなります。

 確かにその演出と敵の攻撃が激しすぎて……あと、一瞬で攻撃判定が生じるレーザー的な攻撃がちらほらあって……夢中になってプレイしていると自機の方が爆散し「えっ!?」となってしまうことも多々ありますが、それでもついついプレイしてしまいます。さほど上手ではないのですが……これがやっぱり、魅力ということなのかな。

 ちなみに攻撃パターンは一人ずつ異なりますが、各チーム(元警察官チーム・超能力者チーム・凶悪犯罪者チーム)に幅広ショット系だとか敵をサーチする系だとか、そういう割り当てがあります。なので、どのチームを選んでもそれなりに戦うことができます。もちろん自分好みのパターンのキャラを各チームから寄せ集めて組んでもいいでしょう。


塀の中から出てきた懲りない面々


 本作のメインストーリィは、要するに「警察も手が付けられない犯罪組織を、何とか警察が抑え込んでいる犯罪者たちに壊滅させる」ことであるため、本作オリジナルの登場人物はみんな罪状が付いて回ります。殺人や銀行強盗といった誰がどう見ても破壊的かつ反社会的な犯罪もあれば結婚詐欺やハッキングといった知能犯もあり、はたまた警察の上層部の仕掛けた罠により冤罪を着せられた(そして、それに抗議するために所内で大暴れした)正義の人たちもいるのですが、いずれにせよ表向きには、減刑と引き換えに……という感じです。
 

 私が特に気に入っているのは元警察官チームのショーティさん。なぜさん付けをするかというと公式ホームページで自分のことをショーティさんと言っているから。そしてプロフィールによれば、怒らせると誰よりも恐ろしい人らしいから。全米マーシャルアーツ大会5位、キレるのも速ければ手が出るのも速いことから、そのあだ名をつけられているらしいから。……銀行強盗を生活の一部にしているお姉さんより、よほど怖いです……。

 もちろん、そんなプロフィールにひかれただけ、ではありません。ゲーム内においてもショーティさん、結構強いんです。特にオプションの、敵をサーチして間断なく飛んでいくミサイル。同じように敵をサーチするオプションはほかのチームの人たちも有しており、西海岸(というか全米?)最強の暴走族リーダーなんかはザコ敵を貫通するので、ある意味便利ではあるのですが……ボス戦では無駄にパーツを破壊してしまうので、結果的に相手の攻撃が激化してしまうんですよね。だから私はショーティさんの方が好きです。

 何せ、中級コースとはいえ本作をクリアしたのは、このショーティさんがいる警察官チームでしたから。一回はやられたものの、不屈の闘志と1UPアイテムのおかげでカムバックし、5面ボスのメガ粒子砲を搭載した赤いヤツを撃滅することができたのですから。


マトモな武器じゃ、ちょっと厳しい?


 一方、私が最初にプレイしていたのは、いつもガレッガ機でした。当時はあまりマンガチックなレギュラーキャラおよび魔法大作戦の人たちにピンとこず、極めて重厚かつ渋い雰囲気を出していたウェイン兄弟を愛用していたのです。

 全然違う世界から、どういうわけか迷い込んできたウェイン兄弟。一部の例外を除いてレシプロ機が鋼鉄の弾丸を撃ちまくる世界から来た人たちですから、やはり少々不利な印象は否めません。一応特殊パワーアップをすることで、オプションが敵にへばりついたりする1945年ごろの挙動になったりしますが、やはり超絶ハイテク世界の武器には……ね。決して弱くはないのですが、シンプルにショーティさんの方が使いやすかったり、それ以外の人たちや魔法使いの世界から来た人たちの方が強かったり。

 反則だらけの世界に、あえて正統派スタイルで挑むファイター。それがウェイン兄弟です。稼働時間あたりの攻撃力で言えば史上最強クラスとうたわれる拠点防衛戦闘機「ブラックハート」も、ある意味、ガレッガという世界から送り込まれた硬派なメッセージなのかもしれません。敵ながらあの高火力にはほれぼれしてしまいます。

 なお「魔法」の世界の人たちは、あまり使っていません。


 「どうにかなることもある」難度


 ゲーム的にはガレッガ同様、上手にプレイするとドンドン難易度が上がるシステムが搭載されています。とはいえ、『雷電DX』よろしく事前に難度の異なるコースを選ぶことができるので、ある程度自分の腕前に合わせてゲームを楽しむことができます。もちろんすべてを遊びつくすためには上級コースをプレイしなければならないのですが、これは本当に上級者向けです。「ステージ7まで遊べる中級コース」ではありません。私は勘違いして火傷してしまいました。

 逆に中級コースは、もちろんアーケードゲームらしく高難度ではあるものの、ボスの攻撃が激しくなりそうなら潔くボムを使うなどある程度のパターンをつかみ、なおかつ絶妙なタイミングでエクステンドする(あまり稼ぎを意識しなくても、1回くらいはそういうチャンスが来る)、など不確定な条件はあれ、何とかなる……というか、何とかなったことがあります。ええ、ショーティさんです。最初にショーティさんを選んで、最初にミスをして、でもエクステンドアイテムを獲得することで最後にまたショーティさんが出てきて、撃滅。見事に黒幕であるハゲことギガヤマ社長を逮捕することができたのであります。

 逮捕、したんですよねえ? CAPTURED! って出てるし、あのオッサンも何か悔しそうな顔してたし。

 


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