私と元祖!? 美少女格闘ゲーム
――「あすか120%スペシャル」論

 
 『あすか120%』というのは、ほかのハードでも色々と出ているようですが、私にとってはこの『スペシャル』が基本です。一応『ファイナル』もあるにはあるのですが、私が実際に高校生をやっていたころに出会い、散々やりまくったのが『スペシャル』なので、思い入れが強いのはやはり『スペシャル』です。そういうわけで今日はこのゲームについて書きたいと思います。


超攻撃的システム多数搭載


 本作の特徴だと思うのですが、こういった技の数々がとてもシンプルな操作で出せるんですよね。レバーをぐるぐる回してボタンをタイミングよく連打するとか、そういうことはなく、↓→とか↓↓とか、その程度のコマンドで技が出るんです。

 これはいわゆる『超必殺技』も同様で、同じような簡単コマンド+攻撃ボタン同時押し! とかで出せます。しかも左下にあるゲージがバーニングモードに入っていれば、この超必殺技を何回でも出せるというのだから、たまりません。まあ結構長い演出のものが多いので、2回も当てられれば御の字なのですが、失敗してもまたリトライできるのはすごくいいと思います。
 
 
 あと特徴的だなと思ったのは、お互いの攻撃が同時に当たると相殺してくれるところでしょうか。極端な話「当たればラッキー」くらいの気持ちであまり難しく考えずに攻撃を連続的に繰り出して攻め立てるという作戦が通用するのです。
 
 そして運良く? 攻撃や必殺技が当たって相手が吹っ飛んだ時、結構長いこと当たり判定が残っているので、空中にいる相手に追い討ち攻撃を食らわせることができます。これは投げ技系の超必殺技も同様なので、相手を吹っ飛ばす強攻撃を食らわせた直後にすぐコマンドを入力し、問答無用で投げ飛ばしてしまうと言う荒技も可能である、ということになります。
 
 そういう先進的な? システムを意欲的に取り入れた、非常にアグレッシブな格闘ゲームであると私は思いました。


 過激なお嬢様たち


 本作の舞台は『繚乱女学院』。創立以来、各界に優秀な人材を輩出している名門中の名門だそうです。
 
 そういった学校に通っている女の子なので、みんながみんな上品なお嬢様……かというと、そうでもありません。一人称が『僕』の子とか『俺』の子もいます。『僕』はともかく『俺』と自称する女の子は本作に触れるまで見たことがありませんでしたからね。非常に衝撃的でした。
 
 そしてそういったキャラクタ設定だけではなく、実際に繰り出す技も過激でド派手なものばかりです。
 
 元々格闘技である空手部なんかはいいのですが、ソフトボール部はバットを使うしテニス部はラケットを使うし、化学部は謎の薬品が入ったビンを相手に投げつけます。武器の使用も含めてなんでもありの戦いが繰り広げられるのです。
 
 
 私が初めて使用したのは『小和田奈々』。長い黒髪に大きな赤いリボンが特徴的な日舞研究会所属の子です。そして本作でも数少ない純粋お嬢様です。
 
 選んだ理由は当時大好きだった某剣劇対戦格闘ゲームの女の子に似ていたから。そして一番おとなしめな見た目だったから。どんなゲームかよくわからないから、せめて見た目だけでもおとなしめな子でやってみよう。そう思ったのです。
 
 それで、このゲームの魅力にいっぺんにやられてしまいました。
 
 他者のゲームに出てくる異様に露出が多い女忍者のような飛び道具(扇を相手に投げつける)『風月扇』で相手をけん制し、『牛若の舞』という連続打撃技で動きを止めた後、どこからか飛んでくる薙刀で相手を斬り飛ばす。その一連の流れが非常に刺激的で、その日から『全キャラで全面クリア』の目標を掲げプレイを重ねました。
 
 そうやって一通りのキャラクタを使ってみたのですが、一番のお気に入りは誰か? というと、主人公でもある『本田飛鳥』に落ち着きました。先ほどもちょっと触れた、薬品を相手に投げつけて攻撃する化学部の女の子です。
 
 キャラクタ自身というか、ゲームプレイヤーとしての魅力ですけどね。何かに当たると爆発する飛び道具『フェノメノン・クラッシュ』が気に入ってしまったのです。

 一般的な飛び道具としては水平方向に飛んでいく『遠心破砕拳』が便利なのですが(こちらは弱攻撃で足元に、強攻撃だと大きく放物線を描いて飛んでいく)、いったん爆風に巻き込めば連続ヒットする凶悪な性能で、ガードされてもしばらく相手を足止めできるんですよね。
 
 そしてこれの強化版である『超フェノメノン・クラッシュ』は、○鳥○蔵の極○昇○弾の如く画面中に大爆発を巻き起こす荒技で、うまく相手にヒットさせるとすさまじいダメージを与えることができます。これをいかにしてヒットさせるかに、当時の私はすっかり取り付かれてしまいました。


 どこかで見たような……!?


 と、そういうド派手演出+破壊的なダメージを盛り込んだ本作ですが、それと同時にやはり既成の有名格闘ゲームのパロディ……なのか真剣にまねたのかはよくわかりませんが、そういう必殺技が採用されているのが印象的でした。
 
 まあ、そこについて意地悪く突っ込むつもりはありません。あまり突飛な性能のオリジナル技よりも、なじみのある技の方がとっつきやすいし。それに私がかなり拡大解釈して「あ、これは○○に出てきた××みたいだな」とかって言っている可能性もありますしね。
 
 ……ただよ、ただだ!(真壁刀義選手の物まねで)
 
 ひとりだけ、あからさまに他社のゲームの技を組み込んだキャラクタがいるんですよね。そのせいなのかなんなのか、その子は隠しキャラクタ扱いで、ある条件を満たした後に出現します。制服のデザインが違うので他校の生徒のようです。
 
 そして使う技は……暗殺拳を源流とする格闘術を使う人たちの技です。組み合わせた両手から気弾を発射したり、拳を天に向けて突き上げたり。あと、空中で回転蹴りを3連続で繰り出す技もあります。ピンクの道着を着た人の得意技です。
 
 そして超必殺技は、白い道着を着た人の得意技(連続ヒットする気弾)と赤い道着を着た人の得意技(連続で拳を突き上げる)です。
 
 ここまでするか! と思わず天を仰ぎました。気持ちいいくらいのコピーっぷりです。赤い道着を着た人は通信教育で空手を教えているそうですが、彼女もそれで覚えたのでしょうか。はたまた見よう見まねで覚えたのか?……いずれにしても、最後の最後にとんだサプライズを盛り込んだソフト開発会社に乾杯。

 
 激闘のあとのお楽しみ  
 
 そんな激烈な格闘大会……そして大会終了後に誰もいない校庭で繰り広げられた他校の生徒との戦いを終えた後はエンディングです。
 
 エンディングでは歌が流れます。スタッフロールも流れます。そして背景は、さっきまでとは打って変わって、リラックスしたキャラクタたちの絵を見ることができます。あとは格闘大会以外のイベントに参加している彼女らの姿とかね。

   このシーンが、すごく好きなんですよね。単純に女の子が可愛いからっていうのもあるんですけど、やっぱり本編がすごく激しいだけに、こうやってプライベートに近いシーンがあるとホッとするから、なのかもしれません。
 
 
 そんなこんなで、思いの激しさと裏腹に、実際にテキストを書こうとするとあんまり上手にできないな……というのが今の正直な気持ちです。
 
 でも、とにかく言葉にしないと。そう思って書きました。だからゲーム本編と同じように修正版を書くかもしれません。
 そして、好きだって言う気持ちはこれまでもこれからも変わりません。そこは確かだと思います。

 


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