私のドラゴニア綺譚
――「アリシアドラグーン」論

 
 じつに、15年ともう少し……16年ほど前になりましょうか。だから、まあ、1992年ごろですね。

 そのころというのは、うーん、定かではないのですが、確かスーパーファミコン全盛期であったかと思います。ただし私の家には何の因果か、そのスーパーなファミコンの代わりに黒くて大きなやつが……ドンと居座っておりまして、少年期をそれとともに過ごしたわけでして。

 そんなわけだから身の回りの人間がFFだのDQだのマリオだのと言っている時に、私はシャイニングフォースをやったりストライダー飛龍をやったりソニックをやったりしていたんですね。

 で、持ってるハードがそれとなれば、当然その関係の専門誌も読みたくなると言うもので、当時は「BEEP!メガドライブ」ではなくて「メガドライブFAN」を愛読しておりました。

 その中でひときわ目を引いたのが今回の「アリシアドラグーン」でした。

 もちろんどこに目を引かれたのかといえば主人公であるところの「アリシア・ディーナ・レイン」であり、その次にボスである「教祖ドルガー」であり、お供の召喚獣たちでした。これはもう仕方がない。某「炎の紋章」でドラゴニュートなる種族がいるそうですが、それよりも何よりも早く、私は彼女に惹かれてしまったのでした。

 ただ、惹かれたのはいいのですが肝心のソフトがない。21世紀に入ってネットで検索してみると、結構、値が張る……ダメだこりゃ。つって、長らく放っておいたのですが、最近また見てみるとそれなりの値段に落ち着いていたので、一念発起、こないだ車を修理した時のローンがまだ残っているのにもかかわらず買い求め、プレイした次第です。

 あーでもない、こーでもないと言いながら5日間くらい、ものすごく集中してプレイし、ようやくクリアしました。

 書きかけのゲームもあるのですが、ひとまず何かを語りたくて仕方がないこのゲームのことから、語りたいと思います。


序.「龍の血を引く者」(世界)


 天空が二度目に落ちてくる時、その血は大いなる災いを受けることになる。

 銀に輝く落ちたる星はいつかよみがえり、再び滅びと繁栄をもたらすだろう。

 大地と生命を司る者、その星を目指すべし。

 はるか高き空に巣食う狂気の輩の窟への、わずかなる道はさすれば開かれん。

 
 ……プロローグですが、これだけじゃ何のことやらイマイチよくわかりません。なのでもう少し詳しく語ると、かつて教祖ドルガーという者がどこからともなく現れ、 圧倒的なパワーで人々を平伏させました。

 一般人ではとてもかなわないので、この星に生き残った最後の竜騎士が立ち上がり、敢然とドルガーに向かっていきました。

 ……しかしながら奮戦空しく命を落とし、ドルガーはあろうことか、その竜騎士の亡骸の上に城を築き上げていきました。聖帝サウザーではありませんが、わざわざこんな ことをしたものだから人々の希望はついえ、かすかな勇気さえも奪い取られてしまったのでした。
 
 それから、10年。その勇者の血を受け継ぐひとりの少女が自らの身体に眠る力に気づき、立ち上がりました。

 幼い頃に出遭った父の死。その後も何度も目の当たりにした悲しく、つらい出来事。

 「悲しい思い出は、もう欲しくない」

 そう言って彼女は「雷撃の魔法」と「召喚魔法」を携え、予言に語られた銀の星――槍の如く突き刺さり、眠り続ける、「空を往く船」――を目指すのでした……。



 「サクラ大戦」は某「赤い会社」ががなりふり構わず売れる要素を詰め込んだ、ある意味とても潔い美少女ゲームであったのに対し、私がまだ小学生より前の頃から?  オタクたちの心をモロわしづかみしていたGAINAXはやはりそうではなく、非常に考え込まれ、作りこまれたストーリィに、主人公が女の子というだけでそれ以外はとてもハードなSF&ファンタジィ系の怪物たち を持ち出してきました。不当に婦女子を増やしたわけではないので、素直にこの世界に入り込むことが出来ます。

 「ハイドライド3」のような世界、と言いましょうか。割とファンタジー系の物語では一般的なのかもしれませんが、魔法とか妖精とかがベースになって、 そこに科学の力が違和感なく混ぜ込まれている(古代文明として、とか、異世界のテクノロジーとして、とか)のが実に好きなのですね。

 そんなこんなで? 硬派なメガドライブユーザの偏屈で素直でないオタクなココロも、グッとつかんで離しません。唯一の懸案材料は、やはり不要に高すぎると言うことか……。


 1.「全方向自動照準稲妻」(基本攻撃)


 ……これというのは要するに、ただボタンを押せば敵がいる方に向けて稲妻がビカビカーッと飛んでいくわけですね。だから敵が上下左右どこから出てこようが、ただボタンを押しさえすれば稲妻が出て、敵をバリバリと焼き尽くすのですが、これが実に面白いのですね。……テグザーなんて知りません。


 相手の攻撃の死角から撃ったり、背中を向けて逃げつつも攻撃したり。色々なやり方があり、それをいちいち考えながら進む妙がいいですね。

 また、稲妻ゲージを最大までためてから撃つと、360度をぐるりと二本の稲妻が駆け抜け、ザコ敵ならばまさに一掃、といった感じで殲滅できます。説明書によればその威力は通常の30倍だそうで……

 30倍だぞ! 30倍!

 と思わず言いたくなってしまうような威力であります。特にボス戦では密着した状態で食らわせることにより、相手によっては2秒で撃滅させることも可能であり、さながら「R−TYPE2」の拡散波動砲のごときテクニックとカタルシスを得ることができます。

 もっとも、初期段階ではアリシアも竜の血に目覚めたばかりだからなのか、少々心もとない威力ではありますが、アイテムを取ることにより8段階までパワーアップします。ちょっとイジワルな? ところにアイテムが隠れていたりするので、場合によっては最高段階までパワーアップしないで進んでしまうこともあるかと思いますが、するとしないとでは大違いでありまして、まさに最重要アイテムと言えましょう。


 2.「お供の召喚獣たち」(援護攻撃)


 で、そんな感じで稲妻をバリバリ光らせながら先に進んでいくわけですが、それだけではなくアリシアには心強いお供がいます。一体しか召喚できないのですが、どれもこれも使いようによっては攻撃に防御に、非常に役に立ってくれます。

 一応、共通事項としては「3段階までパワーアップする」「体力がなくなると死ぬ」「死んだら復活アイテムを取らなきゃ永遠にそのまま」「復活するとレベルは1段階に戻る」といったところでしょうか。ああ、あとはアリシアの稲妻ゲージと同じように、特殊能力ゲージが設定されていて、これが満タンになるとそれぞれの得意技を見せてくれる、ということも共通点です。

 ファイヤードラゴン:真正面に炎を吐き出す。レベルが上がると炎が1つ→3つに増えていく。……犬神はそれほど積極的に活用する場面を見出せずにいるのですが、5面のボスにはそこそこ有効かもしれません。あとは前後方向から敵が来る時も、結構いいのかな。まだまだ使いこなせていないところです。

 バーニングスフィア:妖怪道中記の「地獄車」に似ているような気もしますが、もちろん関係ありません。自分から攻撃はしませんが、パワーゲージがあるうちは体当たりしても体力が減らないという、ちょっと変わったキャラ。レベルが上がるとパワーゲージの回復が早まる(それだけ相手の攻撃に耐えられる)。7面のボスとかで大いに役立つ。


 サンダー・バード:4匹のお供の中ではちょっと可愛い感じもしますが、パワーMAXになるとプラズマと中性子を撒き散らし、画面中の敵全体にダメージを与える超過激召喚獣。レベルが上がるとそのアタックを瞬間的に2回、3回と繰り出す。その反面、パワーがたまるまではやられ放題なので、入り組んだ場所や壁越しの敵を破壊したい時などにその真価を発揮します。5面では見えづらい 道中のつゆ払いに。

 ブーメランリザード:水のエレメントで、闘争本能だけで脳が出来ているようなところがあり、常に共食いをしているとか。その割に精神的な絶対神がいるそうで、洗礼名もあるそうです。ブーメランはそこそこ威力も高く、攻撃範囲も広いので、空中を飛ぶ敵にも有効。洞窟のような狭い場所でなければ結構オールマイティに使えるような。




 3.「わずかな、険しい、長い道のり」(概要)


 思ったことは、「ソニック・ザ・ヘッジホッグみたいだなー」ということでした。あるいは同じように最近になってプレイした「エクスランザー」みたいな。

 一応アクションゲームなのですが、結構行ったり戻ったりというのが自由に出来て、時間制限もないので心行くまでゆっくり、じっくりと進めていくことが出来るのですね。

 あとは、「ドラキュラ」と違ってどんなに高いところから飛び降りても死なないという、意外とタフなところがあるので? 難しいアクションではありますが、詰まるところはあんまりないんじゃないのかなと思います。知らないと先に進めない! ところはあるかもしれませんが……。


 私が作ったわけではないのでこんなことを言うのも何なのですが、最初はものすごくじっくり取り組んでもらいたい、と思うのですね。……というのは、壁があって進めないように見えるけど実は段差をジャンプで乗り越えれば先に進める! とか、実は壊せる壁で、それを壊すとさらに先が! とか、そういうところがたくさんあるわけで、その隠し部屋探しが実に面白いのですね。

 とりあえず、壁かな? と思ってもジャンプしてみたり、フルパワー稲妻を発射してみたり。バーニングスフィアを召喚しておけば、時々うまく壁を壊してくれたりするので、結構助けになってくれるように思います。

 そして一度ならず、二度三度と繰り返し探索を進めていくと、だんだん「ここのアイテムは、取らなくてもいいのかな」と言うところも出てきます。そうしたら必要なところだけを取って、サクサクと先に進んでいく。最初は1時間もかかっていたプレイ時間が、上手になるにつれて、どんどん短くなっていく。

 このあたりが、「ソニックっぽいな」と思ったのですね。

 私の家には以前、おもちゃ屋で「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」を買った時、オマケでつけてくれた非売品の販促ビデオ「チラビデオ」があるのですが、その中で誰だったかが語っていました。「最初はゆっくり進めていって、慣れてきたらどんどんスピードを上げて、クリアしていく……それが楽しいんですよね」と。

 さすが、ゲームアーツだな。と、発売から10数年も経って、しみじみ感慨に浸ったのでした。

 あとは、ゲームが終わった時に出てくるランキングとか、称号とかもそれに拍車をかけるのですね。

 どこまで進めたのか、どれくらいパワーアップできたのか、とか何とかと言うことを総合的にかんがみて、評価が下される。「ゴールデンアックス」とか「エイリアン」シリーズのように、ハッキリ数値化されるわけではないのですが、それでも上手な人にはかっこいい称号が、そうでもない人には……それなりの称号が贈られ、それなりだった時はもっとマシな称号を目指そうと、さらにがんばりたくなるわけですね。

 なお、レベルとは別にプレイスタイルによって「魔法使い系」の称号か「魔獣使い系」の称号か、が分かれるようです。私は魔法使い系になることが多いですが、話によればMAXサンダーをたくさん使うかどうかで分かれるそうです。

 まあ、「SLIME」とか何とか言われてもメゲずにがんばりましょう。一応、説明書によれば魔法使い系の最高位は「WIZARD」で、魔獣使い系なら「DRAGOON」なのですが、コンティニューを使いすぎると全面クリアしても せいぜい「“OGRE”SHAMAN」止まりなので、まずはノーコンティニュー、それから出来るだけダメージを受けず、手早くクリアを目指すといいのではないでしょうか。


 4.「父の魂、竜の血を呼び覚ますもの」(攻略のヒント)


 ☆ その1 ☆

 隠しマップについてはせっかくのお楽しみを横取りしてしまいかねないので他に譲りますが、ひとつだけ。2面の途中で空を飛ぶ足場に乗ってくる敵が出てきますが、 最初のやつは敵を倒した後その上に乗ることが出来ます。そのまま乗っていると稲妻レベルアップのアイテムがあるので、出来れば取りに行きたいところ。ただし少々、 タイミングが難しいので、ここでは取らずに後のマップを地道に駆け回ってゆっくり集めるのもいいのかなと思います(それでも十分にクリアは可能ですしね)。

 ☆ その2 ☆

 フルパワー稲妻・ゼロ距離スペシャルは想像以上に強力で、1面のボスなどは密着して撃つと1秒以内に撃破出来ます。また2面や4面の怪物たちも、1発とは行かなく ともかなり素早く撃破することができます。最初はパターンを見極めるのにせいいっぱいでしょうが、そうして見ていると結構近づいて食らわせるチャンスは少なくないはず。 「攻撃は最大の防御」とはまさにこのことで、ちょっと無理をしてでも一気にカタをつけた方が、かえって少ない被害で倒せることもあります。

 ☆ その3 ☆ (7面ボス攻略について。ご覧になる時はドラッグしてください)

 と言ったばかりで何なんですが、そのパターンが通じない相手もいます。7面のボスがそうで、私も随分とコレには悩まされ、悔しい思いをしました。ここだけは逃げ 重視、慎重に慎重を重ね、石橋を叩いてほふく前進で行くようにチクチクとダメージを与えてきます。

 具体的には「フルパワー稲妻」(密着しなくても可)→ジャンプしつつ左右の広い方へ全力で逃げる(こうすると3x2wayがかわしやすい方向に飛んでいくような気が)→分身するので またフルパワー稲妻で一掃する→最初に戻る……と、この繰り返しでじっくり取り組むと、そのうち爆砕してくれます。なおこの時、お供の体力があれば出して少しでも ダメージを与えつつ、さらに逃げる時に盾になってもらうと言うことにあるので、別名「非情のライセンス」作戦とも呼ばれています。まあ、バーニングスフィアなら、 体力が実質的に減らないから、非情でもないのですが。

 通常ですとボスを倒して終わりですが、この面はさらに続きます。私はスカポンタンなのでここでも詰まってしまいました。

 とりあえず左に移動し、そこにある足場に乗ります。そのあと足場を乗り継ぎ、敵をジャンプでかわしながら(破壊すると爆風でダメージを受けてしまうので)右へ右へと向かい、 自分が乗っている足場のほかにはもう壁しかない! といったところで思い切って飛び降りてしまいます。すると画面に見えない足場が下で待ってくれているので、あとは迷うことなく、憎き仇敵 ドルガーのいる間に行きます。

 ☆ その4 ☆ (ラストボス攻略について。ご覧になる時はドラッグしてください)

 邪神というと「忍者龍剣伝」を思い出しますが、本当の大ボスの前にまずは

 「お の れ 邪 鬼 王」

 というのが入りましたね。これでもアリシアの父さんの仇・ドルガーと最初に戦います。

 攻撃は「黄色い烈風拳を2〜3回」 「ドラゴンをけしかける(2〜3周した後爆裂する)」「空中で四方八方に弾をばら撒く」といったパターンであり、まともに 向かうとジリ貧になってしまいます。何せこの後、回復剤なしで邪神バラーダールを倒さなければならないので、ここはちょっとムチャをしてでもせいぜい2ブロック 程度の損失で抑えたいもの。

 一応、黄色い烈風拳は小さいジャンプで飛び越え(大きく跳びすぎると着地でワンテンポ遅れ、そこに2発目か3発目を食らうハメに)、竜は少し離れたところで 待ち構え、左右に避けたりジャンプしたりしてやりすごします(龍に長方形を描かせるようなパターンを組めれば安定します)。そのあと爆砕する時はとりあえず広い方に 思い切り逃げましょう。空中でばら撒くパターンは、予備動作がとても大きいので、反対側に歩いてけば余裕です。

 で、攻撃のチャンスはというと……やはり地に足がついている時の方が効果的にダメージを与えられます。なので烈風拳をジャンプで回避し、着地と同時にパワー解放!  するとかなり強烈にあたります。2回ほど食らわせるといったんダウンし、それからさらに4〜5発で倒せますので、あと少しで倒せる! と思ったらいっそのこと正面から ダメージを受けつつぶつけてやるというパワープレイも可能です。見事にとどめを刺したら「腕一本……勝利のためなら惜しくない」と渋い顔でつぶやいてやりましょう (注・別に本当に腕一本犠牲になることはありません)。

 そしてドルガーの肉体がこの世から消滅したあと、いよいよ邪神・バラーダールとの最終決戦と相成るわけですが、じつは6面や7面やドルガーの方が強いんじゃないの?  と犬神は不謹慎なことを思ってしまいました。

 繭から飛び出した直後にとりあえずフルパワー稲妻をぶつけます。そのあと画面左端に移動し、奇妙な虫のようなものを飛ばしてきたり、それなりに斜め方向に弾を 撃ってきますが、この弾がギリギリ当たらない距離でもこちらの稲妻は当たるので、この場所から虫を撃滅し、地道にダメージを与えつづければ、それでいつのまにか 第1段階は終了します。

 そのあとは羽毛のような微粒子のようなものを飛ばしてきたりするのですが、ブーメランリザードともども地道に通常稲妻で攻撃していれば大して怖いものではありません。 ただ空中に何かを飛ばしたら、急いで反対側に避難してください。数秒後に見てから回避できないようなスピードで隕石がボトボトと降ってきます。

 あとはせいぜい稲妻パワーが変なタイミングで切れないよう、自分で気をつけながら調整すれば、それほど難しいものではありません。ああ、リュウ・ハヤブサにも こういう能力があれば……あ、でもあちらは忍法「回転斬り」を使えば5秒で倒せるのか。じゃあ、アリシアにもそういう能力があれば……!?


 番外.「海を越えて彼方の国へ」(海外版について)


 英語版Wikipediaには「アリシアドラグーン」の項目があり、さすがファンタジーの本場ヨーロッパでは人気なのかも? と思いましたが、それよりもむしろメガドライブが売れたから でしょうかね(あ、ヨーロッパはマスターシステムでしたっけ)。まあ、どちらでもよいのですが、よくないのがこの箱絵!




 ……文化の壁は、てっぺんが見えないほど高く、分厚いようです……。いや、私は日本人だから、日本版が好きでいいと思いますし、ヨーロッパ人ならヨーロッパ版の 方が好きでいいとは思うんですが……。

 「ティリス・フレアー(ゴールデンアックス)」として出て来るのなら、むしろ、こうでないと……とは思いますが。

 


他のゲームについて見る 

それよりもっと戻る 

inserted by FC2 system